【MBの"超"思考】ノームコアとは一体何だったのか?





▼「ノームコア」の本当の意味

先日、とあるデザイナーさんと会食をしていてこんな話になりました。

「ノームコアとは一体何だったのか?」

20年以上メンズファッションの世界で活躍している大御所デザイナーです。スタンダードも最上も知っている彼と改めて「ノームコア」について話し合いました。

「日本に輸入されたノームコアは”上澄み”だけだった」と彼は語ります。いわゆる「普通の服を普通に着ること」がノームコアとされ、日本人の多くが無地・シンプルに傾倒し、「それでいいじゃん」という力の抜け方こそが格好良いと理解されていました。考えてみると多くのファッションデザイナーもシンプルな服装が多い。アバンギャルドなデザインを得意とするようなデザイナーであってもショーの最後に出てくる時は必ずといって良いほどシンプルな無地のシャツにデニムなど「ノームコア」が多いじゃないか。そうか、服装はシンプルな程よいのか、余剰を削いだ引き算のファッションこそが美しいのだ・・・そう理解されていたのが日本でのノームコアだった様に思います。

しかし彼は「本当のノームコアは”普通の格好”なんかじゃない」と説明してくれました、「本当のノームコアは言葉通り”究極の普通”なんだ」と。ノーマル(普通の)+コア(究極)を組み合わせた造語が「ノームコア」。つまり普通を突き詰めた究極の普通こそが「ノームコア」です。たとえ白シャツに黒スラックスであっても極端なまでにサイズ感や素材などにこだわったもの、

「普通を極めたスタイルこそが美しい」のが本質的な意味での「ノームコア」なのだ、と。

例えて言うなら「料亭の卵焼き」でしょうか。また例えて言うなら「スーパーマリオブラザーズ」でしょうか。普通なのに全てが違う、全てが異次元の完成度を持っている、これこそが「ノームコア(究極の普通)」であると。そして海外のデザイナーが見ているノームコアはまさにコレであり、上澄みだけをさらった「無地とシンプルでいいじゃん」ではないのだと。

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