HIDEMI SUGINO美術館5;ミカリプソ
クラリネットの世界的名手リチャード・ストルツマンさんは自ら料理やお菓子を作るほどの食いしん坊です。一昨年、その彼をマリンバ奏者の奥様のミカさんと一緒に京橋の「HIDEMISUGINO」へご案内しました。一口食べただけでお菓子に魅了され、杉野英実さんを紹介すると「結婚したい!」と言い出す始末。それがご縁で、昨年夏、音楽とお菓子のコラボのコンサートが開かれました。その時、杉野シェフが彼らのCDからインスパイアされ、2015年のクリスマスケーキとして出来上がったのが「ミカリプソ」です。音楽は、コロラド・デンバー在住の作曲家ビル・ダグラスさんがリチャード、ミカのストルツマン夫妻の結婚祝いに書き下ろした作品です。カリブ海に浮かぶ島々のラテンの明るく陽気な人々を楽しく表しています。
そのケーキを6等分していただくと、パッションフルーツ風味のキャラメルソースが乾いた中南米の太陽を想わせ、チョコレートとチーズの2種のムースがそれに優しく調和し、小粒のドライフルーツが敏感に反応しました。食べながら踊りだしたくなるようなクリスマスケーキでした。