豊浦彰太郎のDAZN放送後記「ユナイテッド事件」「ジェットとハイウェイとエンジェルス」「時代遅れ?のスモールボール」

豊浦彰太郎のDAZN放送後記「ユナイテッド事件」「ジェットとハイウェイとエンジェルス」「時代遅れ?のスモールボール」

日本時間の4月12日、あのDAZN(ダゾーンと読む)で、MLB公式戦エンジェルス対レンジャーズ戦の解説を担当した。これは、放送業界用語でオフチューブと呼ばれる形式でのウェブ配信で、都内のスタジオで現地放送局のライブ映像をモニターで見ながらコメントを入れる、というものだ

DAZNと言えば、Jリーグとの大型10年契約で知られているが、MLBを含む海外スポーツのネット配信も行なっている。もちろん、野球はMLBだけでなくNPBもカバーしているのだけれど、こちらも残念ながらアナウンサーも解説者も都内のスタジオからの音入れだ。

今日のゲームでご一緒させていただいたアナ氏は「今晩はベイスターズのゲームもやります」とのことだったので、NPBもオフチューブであることは「視聴者に告知してあるのですか?」と聞いたところ、「いや、ぼかしたままです」との返答だった。要するに、「球場でやっています」とウソはついていないが、「スタジオで映像を見ながら音入れしてます」とゲロっても?いないというファジーな状態のようだ。実態を知った視聴者がネット上で騒ぎ出し、プチスキャンダルにならねば良いが、と思う。

放送中はイニング間のCMタイムはフリーな時間なので、アナ氏とあれこれ雑談を交わす。この日は、世界を震撼させた?ユナイテッド航空によるオーバーブッキング客の血みどろ引きずり下ろし事件も話題に上った。

ぼくは、旅行業界に精通した知人から聞いたことがあるのだが、ユナイテッド航空のスタッフ用マニュアルには、「オーバーブッキングの際は客を全てジャガイモと思え」ということが明記されているという。「ジャガイモ100個入りの箱に、それ以上詰め込むことはできないから」らしい。要するに、オーバーブッキングでにっちもさっちも行かなくなった場合は、CSだの何だのと言ってられる状態ではない。そこは割り切って淡々と業務を遂行すべし、ということなのだ。

実はぼくも「あわや」という経験がある。2016年の4月に、MLB再誘致を目指すモントリオールでのプレシーズンマッチを観戦した帰りのモントリオール空港でのことだ。カナダエアでシカゴ経由でLAに入り、そこから羽田行きの全日空便に乗り込む予定だったのだが、搭乗手続きの際にカナダエアのスタッフが、同じスターアライアンスのユナイテッドのLAまでの直行便に空席があるからそれに変更しろ、としつこく勧めるのだ。「乗り換え回数が一回減るじゃないか」というのが向こうの言い分で、その分モントリオール発の時間が遅くLAでのトランジットの余裕が短くなるのだが、確かに乗り換えは省けるに越したことはない。結局、彼の進言を聞き入れた。

その分空港内でゆっくり食事やおみやげショッピングに時間を費やし、搭乗時間少し前にゲートに行くと・・・

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