豊浦彰太郎のDAZN放送後記「40周年を迎えたマリナーズの前にもシアトルにMLB球団があった」
4月18日(火)、DAZNで午前11時から配信したマリナーズ対マーリンズ戦の解説を担当した。イチローのヤンキース時代の2014年6月以来の古巣シアトルへの帰還となるゲームだった(残念ながらスタメン出場も3打数無安打)。そして、今季球団創設40周年を迎えるマリナーズは、ユニフォームの右袖に記念のパッチを付けてプレーしている。
放送でも触れたが、1977年にマリナーズが誕生する前にもこの街にメジャーリーグは存在した。それが、シアトル・パイロッツ(現ミルウォーキー・ブルワーズ)だ。
このパイロッツ、初年度の1969年の1年間で本拠地を移転した唯一のメジャーリーグクラブということと、メジャーリーガーの性生活や薬物使用(グリーニーと呼ばれる興奮剤)の使用を暴露したことでセンセーションとなった同球団在籍の投手ジム・バウトンによるベストセラー本「ボールフォア」の舞台となったということの二点で、少々大袈裟に言えば球史にその名を残している。
ここでは、そのパイロッツ誕生の経緯やなぜ僅か一年でミルウオーキーに去らねばならなかったのかを述べてみたい。