「HIDEMI SUGINO美術館」その0~杉野英実シェフのプロフィール(山本益博)

杉野英実シェフのプロフィール

東京・京橋にあるパティスリー「HIDEMISUGINO(イデミスギノ)」は、オーナーシェフの杉野英実さんが、どんなに請われても支店を出さないため、連日大勢のお客様で混み合っています。

開店は11時ですが、30分ほど前には店の前に行列ができ、店内で召し上がる方が並んで開店を待っています。

お持ち帰りのお菓子をお求めの方も多いのですが、温度ほかベストの状態で味わうには、お店で召し上がるのが一番です。また、店でしかいただけない「イートイン」のみのケーキがいくつもあります。

女性客が多いのは当然ですが、中に混じって、男性客ひとりが、数種類のケーキを注文して、真剣に食べている姿をよく見かけます。

オーナーシェフである、杉野英実さんは1953年5月5日、三重県の伊賀上野生まれ。子供のころに食べたフランス菓子に憧れ、1979年、26歳の時にフランスへ修業に出かけ、アルザスを手始めに、スイスにもわたり、パリでは「ジャン・ミエ」「ペルティエ」などの名店で働きました。

1991年にはパティシエの世界大会「クープ・デュ・モンド・ド・ラ・パティスリー」に日本チームのリーダーとして出場し、見事グランプリを獲得しました。その時のケーキが、「HIDEMISUGINO」の代名詞にもなっている「アンブロワジー」です。

1992年、神戸・北野に「パチシエ イデミ スギノ」を開店。

2002年12月、活動の拠点を東京に移し、京橋に店名も新たに「HIDEMISUGINO」を開いて、現在に至っています。世界でただ1軒にして、世界最高峰のパティスリー(フランス菓子店)です。

これから連載をはじめる私が命名した「HIDEMISUGINO美術館」は、毎月2作品のお菓子を、杉野シェフのマダムで美術館の館長杉野直子さんにコメントを添えていただきながら、ご紹介いたします。