[ビジネス発想源 Select] 第3350回:雪だるまの法則

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【第3350回】雪だるまの法則 (2014年1月7日配信)

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一面に雪が積もっているのを見ると、雪だるまを作りたくなります。

これは世界中どこでも同じようで、雪だるまはどこの国の発祥ということもなく、どこの地域の人も、自然に同じように作りたがるものです。

何といっても、最終的な大きさまで自分で取り付けるのではなく、コロコロと転がすだけで大きくなっていく、という合理性が、みんなを楽しませるのでしょう。



日本語には「雪だるま式」という言葉があります。

雪だるまのように、自然にどんどん大きさが膨らんでいく、ということを表わす言い方です。

この言葉は特に、

「借金が、雪だるま式に増えていく」

「負債が、雪だるま式に膨らんでいく」

といった、ネガティブな状況の場合によく使われます。



でも、雪だるま式という言葉は、ネガティブな場合だけではなくて、もっとポジティブな方面に使っていっても良い言葉なんじゃないかと思っています。

だって、普通は雪だるまを作る時って、最初に小さな雪の玉を作って、そこからコロコロと転がしていきますよね。

そしてどんどん大きくなっていって、よいしょよいしょと力を加えて転がしていきます。

勝手に増えていくわけじゃなくて、けっこう自分の力も大きいので、「ねずみ算式」のような「勝手に倍増していく」様子とは、ちょっと違うという気がするんです。

まあ、漫画やアニメみたいにキャラクターが雪山の坂道をゴロゴロ転がって大きな雪だるまになっていって杉の木にドスン、みたいなイメージなのかもしれないですけど。



むしろ、自分で押しながら雪だるまを大きくしていく様子は、借金や負債よりも、事業の売上や利益を大きくするイメージに向いている、と個人的には思っています。

最初に、小さな仕組みや企画を作る。

それを、腰をかがめて頭を垂れながら前へ前へと進めていく。

そのうち、優秀なスタッフ、素敵なお客様、心ある出資者、マスコミの注目、ブランド力など様々な要素がくっついていって、転がす方向を自分で制御しながら、頑張って押していく。

自分の押す力に、雪が自然にくっついてくる力が加わって、相乗効果で大きな雪だるまになる。

事業や企画を大きくしていくことこそ、雪だるまのイメージに合っている気がします。



何事も始めるにはまず、小さな雪の玉から。

そして、その小さな雪の玉に全部自分の力で雪をかき集めていくのではなく、自分は前へ押す力、そして押す方向の制御をする。

正しい力で正しい方向へ押していけば、自然に大きくなっていきます。

これから何かを始めたいという人、または事業や仕事で行き詰まりを感じている人は、まずは雪だるまを作ることをイメージして、小さな雪玉を作ることから始めましょう。

無理して大きな雪の塊を持ち上げるのではなく、最初に小さな雪玉を作る。

そして、自分の力で転がすものの、その力以外の力も応用して大きくする。

そのイメージが、事業大成のポイントです。



これから新たな事業、新たな企画を創りだすとしたら、まずはどんな小さな雪玉から作りますか?



【今日の発想源実践】(実践期限:1日間)-------------

・2017年に新たな事業を創出する責任者になったと仮定して、どのような事業を創るか、自由に発想してその理想形をノートにまとめてみる。

・その最終的な理想形になるための、第一歩となる「雪だるまを作る小さな雪玉」はどのような企画であるべきか。なるべく小さい規模になるように考えてノートにまとめる。



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