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【第3009回】 お金の使い方の上手下手 (2013年1月31日配信)
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いつの時代になっても、投資詐欺事件がニュースになります。
ワイドショーなんかを見ていると、元本保証で必ず配当が付くと聞いたのに騙された、みたいな被害者がモザイク顔で証言したりしています。
後になって見ると「なんでこんな胡散臭い話を信じるんだ?」と誰もが思うのに、やっぱり騙される人はいっこうに減らないんですね。
どうして投資詐欺が減らないかというと、話は単純で、
「お金の使い方が下手な人間が、それだけ多い」
というだけのことなのです。
投資の話に乗ってお金をだまし取られたというのは、言い換えれば、「お金の使い方が下手だったから、お金が無駄に消えた」というだけの話です。
「元本保証で配当が確実なら、損はないな」と思ってお金を出して、結局損をしているということは、「この商品を買っておくと、いいかもな」と買ってみたら大した商品ではなかった、というのとほとんど変わりません。
犯罪かどうかの違いはあるかもしれませんが、 出ていったお金のことだけを考えると、単純に「下手なお金の使い方」だったというだけです。
お金の使い方には、上手・下手があります。
それは、お金の使い道にも現れますが、一番大切なのは、お金の行き先に現れます。
例えば、投資詐欺が典型的な「下手」の例で、自分の出したお金が、自分の役にも立たず、単純にその運用詐欺会社の借金返済に充てられていた、みたいなことは、結果的に何の価値も生んでいません。
また、意外に多くの人が気にしていないのが「寄付」です。
寄付をしたり、募金をしたりすることを考えてみます。
例えば、1,000円の募金をしたとしましょう。
でも、同じ1,000円の募金でも、その募金が貧困や災害で苦しむ人のためになる場合と、その募金団体の懐に入ってしまう場合とでは、結果が全く異なります。
「いや、募金は気持ちが大切なんだ。1,000円を人のために払おうという、気持ちが大事なんだ」と思っている人は非常に多いですが、募金の名目でお金を不正にかき集めている人にそのお金が渡ったら、さらに不正の活動資金になるだけです。
自分の「気持ちが大事」というその自己満足で、さらに多くの人が不正に騙されていくことになっているかもしれないわけです。
そう考えると、確かに気持ちは大事だけれど、自分のお金がきちんと効果的に使われるのか、最大限にきちんと活きるのかを考えて支払うかどうか、ということのほうが、社会的にも価値があります。
ですから、お金は払うものではなく、「実効するもの」だと考えなくてはならないのです。
それが、自分にリターンがあることでもいいですし、社会や地域に役立っているということでもいい。
そのお金によって、支払った金額どおりの価値が生まれるか、またはそれ以上の価値を生み出せたか、ということが、お金の使い方の上手・下手に関わるのです。
「払いっぱなし」というのが、一番タチが悪いのです。
投資をするにも、募金をするにも、「上手なお金の使い方」を学んだ上で払うようにしましょう。
お金の使い方が下手な人は、投資をしたら騙されるし、募金をしてもまともに使われていないし、ビジネスを始めても必ずお金に泣かされるようになります。
「上手なお金の使い方」とは何か。自分自身で定義しておくようにしましょう。
【今日の発想源実践】(実践期限:1日間)-----------------
・「上手なお金の使い方」「下手なお金の使い方」の違いをノートに3つ以上列挙する。
・「上手なお金の使い方」をするために、今後気を付けておくべき意識は何か。ノートにまとめる。
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