女王様のご生還 VOL.115 中村うさぎ

6/16のメルマガオフ会に来てくださった皆さん、ありがとうございました。

オフ会でいただいた質問のうち、いくつかにお答えする時間がなかったので、こちらでお返事させていただきますね。



最初は、こちらから。



「自分事で申し訳ありませんが、私は今現在、役所の区民部納税課からものすごい取り立てを受けています。

給料も半額以上差し押さえられて、8万7千円しか給料をもらえなかった事もあり、本

気で生活保護の申請を考えています。

家賃を払ったら生活費は残りません。

金融からの借金もあり、体調悪いのに病院行くお金もありません。



うさぎさんはエッセイの中で税務署との戦いを書かれてますが、どのように税務署との戦いは終わったのでしょうか。

また家賃も滞納して払えず、生活費もなく、病院にも行けず食事もできないと正直に納税課に伝えているのに、聞き入れてもらえず差し押さえられてしまい、ガスも電気も水道も止まっています。

誰も助けてくれません。

生活保護に対して、うさぎさんはどう思いますか。

うさぎさん、税金の取り立てに対してどのように対処すればいいのか教えてください」



えっと、まずは私と税務署との戦いの結果についてですが、税務署側の圧勝に終わりました。

これはもう、どんな人が戦っても、税務署が勝つのです。

私はただ、さんざん文句を言っただけで、結果的には滞納分の税金はもちろん、滞納していた間に発生した闇金並みの利息も分割ですべて払わされました。

なので、もしあなたが私に「税務署の取り立てに勝つ方法」を尋ねたいのなら、私には何のアドバイスもできません。

我々にできることは、分納計画を立てさせられる際に、できるだけ先方の機嫌を取り泣き落としを使って(まあ、私はどちらもしませんでしたがw)、分納額をなるべく減らしてもらうことくらいしかありません。



国家や地方自治体に対して、我々は基本的に無力なのですよ。

それは日本だけではなく、どの国もそうだと思います。

まずはその事を肝に銘じなくてはなりません。

国や地方自治体は我々の税金によってささえられている。

よって、彼らの対応に不服があれば税金を払わんという権利が我々にはあるのではないかと思ったのですが、一笑に付されました(笑)。

どうやら我々には選択肢がないようです。



そんなわけで、あなたは否応なく税金を払う羽目になるでしょう。

ただ差し押さえられたら区役所に行って交渉する権利はあります。

その場合は、別の支払い方法を提案して、とりあえず差し押さえを解除してもらうわけです。

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