トランプ政権の利上げへの介入と保護主義の持続・コマツ株と大和ハウス株等

■トランプ政権の利上げへの介入と保護主義の持続・コマツ株と大和ハウス株等

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●政治家にはどんなトライでも許されるという言い分を実行している

 トランプ大統領は7月19日にFRB(アメリカ連邦準備制度理事会)による利上げを「好ましくない」と発言し、利上げがもたらすドル高についても「我々の通貨は上昇していて、それが我々を不利な状況に置いている」と述べました。これまでのアメリカ大統領がFRBの独立性を重んじ金融政策への直接的な批判を避けてきたのは、FRBへの大統領の介入はダブーとされていたからです。今回、トランプ大統領はそのタブーを破って、低金利とドル安を志向するという自分の考え方をはっきりと表に出したのでした。

 一方、周知のようにトランプ政権は3月以降、輸入する鉄鋼に25%、アルミニウムに10%の追加関税をかけました。次いで7月6日には中国からの輸入品のうち340億ドル分に対して25%の追加関税を発動し、今後さらに自動車にも25%の追加関税を課すという意向を表明しています。

 このようにトランプ大統領は、今までアメリカがやるはずがないとされていたことをどんどん実行しているのですが、それは政治家として1度やってみてどうなるかを試しているとも考えられます。なぜなら、政治家にはどんなトライでも許されるという言い分もあるからで、おそらくトランプ大統領もその言い分に沿って行動しているのです。別言すると、FRBへの介入や保護主義は良くないとされているものの、トランプ大統領としてはそれらに1度はトライし、実際の結果に応じて次の判断を行おうということでしょう。

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