「考える」とはどういうことでしょうか?
至極シンプルに言うと、「脳と心を使って、自由に、自分なりの答えを導きだすプロセス」です。しかしながら、言うは易しやるは難し。「考える」というのは、実にめんどくさい、骨の折れる作業です。
そこでみんな何をするか?
とりあえず知識や情報を集めまくります。考えるには「知る」ことから始まるので、情報収集はとても大切なです。
今はググればあっと言う間に、情報が集まる世の中です。「これでもか!」っていうくらい情報を集めることはいとも簡単にできます。
でも、実はココに落とし穴がある。
とりあえず、アレこれ知識を集めまくると、わかった“つもり”になってしまうのです。
「知る」ことと「わかる」ことは、全く違います。
例えば、ここ最近のトッピクスといえば「トランプ大統領の入国禁止令」です。テレビでもアレコレ報道されているし、ネットに書かれていることを読めば、起こっていることが「わかった」気になります。
でも、本当にわかっているのでしょうか?
その記事に書かれていることを、小学生の子どもがわかるように説明することができるでしょうか?
「そんなの出来る!」―――。そうおっしゃるのであれば、やってみてください。
私はこれまで「穴あけ勉強法セミナー」を何度もやってきましたが、できる人に出会ったことがほとんどありません。
大抵の人は、「えっと……」とつまる。そして、「新聞記事を見てもいいですか?」と質問してくる。
そこで「いいですよ」と許可するのですが、彼(彼女)がやるのは……、「新聞記事を読み上げる」だけ。そうです。そこに書いてることを読むだけです。
わかった気になっているだけでちっとも理解していない。だから、読む。読み上げることしかできないのです。
では、本当にわかっている人は、どうするか?
記事に書いてある内容をそしゃくし、要点をまとめて話し言葉に変換します。
そしゃくとは「口の中で食べ物をよくかみ砕き、味わうこと」。そこに書かれている言葉や文章などの意味や内容を理解し、頭をつかって自分の言葉に置き換える作業です。
ここで役立つのが穴あけ勉強法です。
では、先週のお題を振り返ってみましょう。
井伊直虎(いいなおとら)は、江戸時代270年にわたる平和の礎を築いた徳川家康を支え続けた、徳川四天王の一人井伊直政の養母であり、井伊家二十二代当主直盛の一人娘。
井伊家の男が次々と戦死・殺害される中、幼少の直政を後見人として養育しつつ、女城主として井伊家を断絶の危機から救った。龍潭寺で出家した際は、「次郎法師」と名乗っていた。その後、井伊家からは井伊直弼が輩出される。井伊直弼が幕府の要職である大老として、開国を決したのは、あまりにも有名である
上記を穴あけ問題にしてみました。