仕事を効率化するメールチェック『5つのお作法』

メールを受信したときに、それを通知する「ポップアップ機能」を設定しているでしょうか?

メールのポップアップ機能は設定しないほうがいいです。仕事の邪魔になります。



今の世の中、メールなしでは仕事は成り立ちません。出社して、まず一番にやることも、多くの人は「メールチェック」だと思います。今のご時世、メールなしでは仕事が成り立ちません。

電話や直接の会話で用件を済ませておきながらも、

 「念のためメールで送っておいて」

とメールも送ってもらうことも“ざら”です。

メールというのはとても便利なビジネスツールです。

ですが、うまくメールを使いこなしている人がいる一方で、メールの山に埋もれて仕事がうまく回せなくなる人がいるのもまた事実です。

もはや、『メール』というひとつのスキルエリアとして定義してもいいくらいだと思っています。

ですが、ツールである「メール」の使い方、やり方をわざわざ教えてくれる会社はほとんどないと思います。その分、人によっていろいろな使い方があり、使い方次第で自分の仕事が効率化もされますし、仕事を阻害するツールにもなり得ます。



みなさんは、メールチェックを効率よく行えているでしょうか?

私は13チーム、300人のチームを率いていることもあり、仕事に関するメールだけで1日500通も来ることがザラです。その状況の中で、メールも仕事も効率的に片付けるための私の5つのお作法を紹介します。

「メール対応しているだけで1日が終わってしまう…」と言っている人は、まだまだ改善できる点は多いでしょう。



◆◇◆1.メールチェックは時間を決めて行う◆◇◆

メールをちょくちょくチェックするのではなく、メールチェックをする時間を厳密に決めたほうが、仕事の効率が上がります。メールチェックのタイミングを1日のタイムスケジュールのなかで決めます。

例えば、9:00、11:30、15:00、18:00のように決めます。時間を決めずにメールをチェックしていると、頭も手作業もしょっちゅう中断されてしまいます。そうすると、また再開するときに時間をロスしてしまい、仕事が非効率になってしまいます。

このやり方でこなせる量の人は、基本的にはこのパターンでやった方がいいです。私は500通ものメールが来るので、都度都度のメールチェックもやっていますが、やはりそのときは気がメールに行ってしまい仕事に集中できなくなります。

また、できれば重要なメールから処理をした方がいいです。それを判断するポイントは件名と送信者。時間がないときは優先度の高いメールを即座に見極めることも大切です。



◆◇◆2.メールは「1回しか」読まない◆◇◆

一度読んだメールをまた開いて2度読みする。2度読みどころか、何度も読んでしまう。こんなことはありませんか?

メールは2度読みしてはいけません。メールチェックの基本は1度目でちゃんと読んで処理することです。同じメールを2度読むことほどムダな仕事はありません。

メールを2度読みしてしまう理由は2つあると思います。

① あとでもう一度、という気持ち

特に、内容が難しかったり、読みにくかったり、長文であったりすると、一度メールを閉じてしまい「また後で」と後回しにしまいがちです。何度もやっている内にどんどんムダな時間となってしまいます。

② 受信ボックスに残っているのでつい開いてしまう

メールを受信すると、まずは受信ボックスに格納されます。よくあるパターンは、受信したメールを全部そのまま受信ボックスに置いたままにしているパターンです。

そうすると、過去に読んで対応も完了しているメールでも、

 「あれ、これなんだたっけ?」

ともう一度メールを開いてしまうことが多いです。私はよくやっていました。完全に時間のムダです。

実はこのパターン、2度どころか何度も同じメールを開いてしまいます。

ひとつ目に対する対策は、自分で心に決めて実践するしかありません。一発で読む切るぞ、と。

ふたつ目に対する対応は、読んだメール、対応が完了したメールはフォルダ分けして、そのメールに移して受信ボックスから物理的になくすことです。



◆◇◆3.メールのポップアップ設定はしない◆◇◆

メール受信を知らせるポップアップ機能。便利な機能のようで、実はそうではありません。私もかつては、その設定をしていて便利になったつもりでいました。ですが、ふと気づいたら、ポップアップが出てもすぐにそれを閉じて元の仕事に戻っているのです。

ポップアップ設定をしているとメールがくるたびに作業を一旦中断することになり、そこで集中力も切れてしまいます。例えばミーティングでプロジェクターに写している画面にメールのポップアップがでてくると、せっかく議論が盛り上がっていても一瞬空気が途切れてしまいます。それは、すごくもったいないと思います。

実は、ポップアップが出た瞬間に対応をしないといけないくらいの緊急のメールなんてほとんどないのですから、目の前の仕事に集中できる方法をとったほうが良いと思います。



◆◇◆4.集中したいときは、メールを見ない◆◇◆

メールって、見ないって決めても、意外と開いちゃうと思います。

なので、どうしても何かの仕事に集中したいときは、メールソフトごとシャットダウンしたり、PCをネットワーク自体から切り離したりします。少々荒い方法ですが、常にメールを気にしながら作業する方が効率も悪いので、自制心でメールチェックを止められない人は、物理的にメールチェックをしない環境を作り出しましょう。

大事な資料を作るときや、期限が迫っている仕事をするときは、絶対にメールチェックはしないようにしたいです。メールが作業の妨げになるなら、思い切って完全に見ない時間を作るというのも効率化する工夫のひとつです。



◆◇◆5.メールを次の日に持ち越さない◆◇◆

その日のメールはその日のうちに処理をした方がいいです。

当然、すべてのメールが即座に対応できるものばかりではありませんが、まずは未読のままにしないようにしましょう。

退社する際は必ず最後にメールチェックを行い、未読メール、未返信メールが残っていないか確認します。今日のメールは今日のうちに片付けておく。そうすれば翌日の朝、前日の仕事をだらだら持ち越さず、やるべきことにすぐ取りかかることができます。

自分が帰るときに、残メールがないようにしましょう。

早く帰りたいからと、途中でメールを放置して退社していないだろうか。少しのがんばりが翌日の仕事をグンと楽にするのだ。



◆◇◆◆◇◆

たかが「メールチェック」と思っているかもしれませんが、侮らず、メールチェックの効率化を図ることが自分の仕事の効率化につながると思います。

まずはひとつでもお試ししてはどうでしょうか?