英国のTPP11参加・ロシア破綻を防ぐのは大改革・ファナック株等

■英国のTPP11参加・ロシア破綻を防ぐのは大改革・ファナック株等

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●EU離脱の期限は2019年3月ではなく実質的には今年の秋

 イギリスのメイ首相がEUに対して正式に離脱を通知したのは2017年3月29日でした。EU基本条約(リスボン条約)50条の規定では離脱通知から2年が過ぎると離脱交渉が妥結しなくてもイギリスはEU基本条約の適用から外れることになります。ただし2年が過ぎた後でもEU全加盟国が同意すればイギリスはEU基本条約の適用を受けたままで交渉の延長ができるとはいえ、今のところEU全加盟国の同意が確実に得られる保証もありません。

 また2年なら期限は一応2019年3月29日なのですが、イギリスもEU加盟国も国内の議会承認手続きなどに半年はかかると見られているため、実質的には2018年秋までに交渉を妥結させる必要があります。その意味では交渉の残り期間はすでに10ヵ月を切っているのです。それで目下、イギリスもEUも2018年秋までの妥結を目指して鋭意交渉を重ねています。万が一、妥結に至らずに離脱してしまうとイギリスとEUとの貿易面で大きな混乱が生じてしまうわけです。

 さて、これまでの離脱交渉では第1段階として、イギリスがEUに払う清算金、イギリス在住のEU加盟国国民とEU在住のイギリス国民の権利保障、アイルランドとイギリス・北アイルランドの国境管理、という3点を優先的に協議してきました。2017年末にこの3点では大筋合意に達したため、2018年からは第2段階として移行期間やFTA(自由貿易協定)も含めた将来の通商関係の協議に入っています。

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