総選挙に勝利した安倍政権・連騰記録更新の株価・日清紡株と日本精工株等

■総選挙に勝利した安倍政権・連騰記録更新の株価・日清紡株と日本精工株等

目下、『2018長谷川慶太郎の大局を読む』(発行:李白社、発売:徳間書店)が全国の書店で大好評発売中です。早くも増刷となりました。米朝戦争、総選挙後の日本、毛沢東を目指す習近平独裁政権、分裂の危機と銀行倒産に怯えるヨーロッパ、絶好調のアメリカ経済を俎上に載せて分析・解説しました。ぜひご一読ください。

●希望の党が敗れた最大の原因は小池知事による“排除”のせいではない

衆議院解散総選挙(定数465)の投開票が10月22日に行われ、自民党284、立憲民主党55、希望の党50、公明党29、共産党12、日本維新の会11、社民党2、日本のこころ0、無所属22という議席配分となりました。議席の増減を総選挙公示前と比べるとそれぞれ0、+40、-7、-5、-9、-3、0、0、-16でした。議席増は立憲民主党だけではあるものの、定数が475から10減っているのに公示前と同じ議席の自民党も実質的に議席を増やしたことになります。

また、自民党と公明党を合わせた与党の議席は313で、定数の3分の2である310を上回りました。これで従来と同様に衆議院で与党は憲法改正の発議ができる状況を維持したのです。

今回、野党第1党になった立憲民主党は、総選挙直前に希望の党の代表である小池百合子東京都知事から“排除”された民進党衆議院議員によって結成されました。立憲民主党が躍進したのは、どのメディアも指摘しませんが、国民の間にまだマルクス主義の影響力がそれなりに残っているからです。つまり、立憲民主党の根底にはマルクス主義のイデオロギーがあります。そのため立憲民主党は共産党の票も食うことができたのです。では今後、立憲民主党がさらに伸びていくかというと、やはり今回だけの現象であって、これ以上勢力を伸ばすことはできないでしょう。

共産党の場合、前回の総選挙で13議席も増やしたのに今回は9議席減らしました。前回は一時的にブームが起こっただけであり、共産党の支持者が増えたわけではないことが明らかになりました。

希望の党は、安倍晋三首相が今回の解散総選挙の実施を表明した同じ9月25日に小池知事が立ち上げました。このとき希望の党への国民の期待も盛り上がったのですが、結局、失速してしまいました。その原因は小池知事の“排除”発言だという見方はあります。けれどもマルクス主義の影響下にある民進党議員を“排除”したのは、希望の党が保守を標榜する以上、当然のことなのです。

何が失速の原因かというと小池知事が総選挙に出馬するという決断をしなかったこと以外にはありません。小池知事は希望の党を野党第1党にすることもできずに完敗したわけですが、この責任を取って小池知事は希望の党の代表を辞任し、以後は国政に関わらないで東京都知事に専念すべきです。

記事の新規購入は2023/03をもって終了しました