「飲食店.COM」は100%自社開発!直近IPO「シンクロ・フード」社長が語る成長戦略【日経CNBC】



ゲスト:藤代真一(シンクロ・フード 社長)

飲食店の出店開業者を支援するサイト「飲食店.COM」を運営する「シンクロ・フード」(3963)が9月29日、東証マザーズに上場した。藤代真一社長をスタジオに招き、今後の成長戦略を聞く。(放映日:2016年9月29日)

13期連続の増収・増益…好調の理由は?

八木ひとみ:さて、ここからは今日、東証マザーズ市場に新規上場しました「シンクロ・フード」の藤代社長にご登場いただきます。藤代さん、よろしくお願いいたします。

藤代:よろしくお願いします。

八木:まずは、上場おめでとうございます。

藤代:どうもありがとうございます。

八木:はい。では株価、早速見ていきましょうか。公開価格2100円に対しまして1.4倍、2970円の初値がつきました。高いところでは、後場に入って3450円まで上昇。現在も、今日ここまでの高値圏での推移となっています。さて、上場を果たされたご感想は、率直にいかがでしょうか?

藤代:そうですね。こうやって株価がついて、公開企業になったんだなということを、改めて感じて身が引き締まる思いでございます。

八木:気持ちを新たにというところですね。

藤代:そうですね。これからも着実に成長していってですね、株主の皆さん方の信頼関係というのを強めていきたいというふうに思っています。

八木:では、そのシンクロ・フードの事業内容を簡単にご紹介していきます。開業や運営など、飲食店がそれぞれの事業段階で必要な情報を、「飲食店.COM」をはじめとするサイトを通じて提供しています。飲食店の支援サービスということですよね。

藤代:そうですね、はい。

八木:藤代さん、このシンクロ・フードのビジネスモデルの強みというところからお伺いしたいんですが、どんなところなんでしょうか?

藤代:はい。我々は飲食業向けのメディアプラットフォームの運営というところをやらせていただいておりまして、飲食店の出店準備、出店、運営、閉店というライフサイクルの中で、飲食店の経営に必要な「人・もの・サービス」の提供をさせていただいているというところが、われわれのビジネスモデルであって、これがわれわれの強みであるというふうに思っています。

例えば、出店準備のフェーズで物件探しをされている方が、われわれの出店フェーズに来て、内装会社さんを探すサービスをご利用いただいている。また運営フェーズにいって、求人のサービスをご利用いただくというように、1人のユーザーさんがわれわれのメディアプラットフォーム内で、複数のサービスを使っていただく。そんな回遊していただけるような流れができてるというところも、我々の強みだなというふうに思っております。

八木:最初から最後まで、シンクロ・フードさんが面倒をみるといいますか。

藤代:そう言うとおこがましいんですけど、そうですね。そういったラインナップが揃えられています。

八木:そして、業績も大変良いということなんですけれども、直近の業績と今後の見通しについても教えてください。

藤代:そうですね。直近はずっと右肩上りで成長はできてきておりまして、増収・増益で13期連続できております。それで今期の第1クオーターも非常に順調に推移しまして、今期着地で売り上げ10億1300万円営業利益で3億3600万円と。あと純利益の方で、2億2100万円というところで掲げておりまして、こちらについても非常に順調に推移しているというところであがります。

八木:先ほどのグラフにありましたけれども、売上高営業利益率が44.3%ということで、こちらもサービス業にしては、比較的高い水準ということですよね。

藤代:そうですね。

八木:どういったことが背景にあるんでしょうか?

藤代:我々のメディアプラットフォームに入っていただくのに、口コミだったり、検索だったり、あとは昨年からオウンドメディア、「Foodist Media」というものも立ち上げておりまして、自然に流入していただける流れが作れてきておりますので。このユーザーを獲得するところの、営業のコストっていうのは、我々ほとんどかけないで済んでいると。そこのコストがかからない分、収益が高いところを維持できているというところがございます。

八木:確かに飲食店って、何年もやってらっしゃるお店もあるとは思うんですけど、なんとなく回転が速いというか、3か月ぐらい前にできたお店だったのに、「あれ?もうなくなっちゃってる」ということ、ありますよね。需要というのはかなりあるんでしょうか?

藤代:そうですね、引き続き出店されたい方っていうのは多いですし、まだまだ市場っていうのはあるというふうに考えております。

八木:まだまだ拡大余地があるということですかね?

藤代:そうですね。エリアというところで見ても、われわれ首都圏と関西のほうに拠点を設けておりますが、まだ東海だったり、九州だったりというところは、まだ手つかずな状態でありますので、そうやってエリアを拡大していったりとか。また、メディアプラットフォーム内に、我々がまだ提供していないサービスというのを開発してリリースをしていったりということをやっていくことですね。まだまだ我々は成長できるというふうに考えております。

八木:そういったところを成長戦力として、考えてらっしゃるということでしょうか。

藤代:そうですね、はい。

八木:では、上場の狙いに関しても教えていただけますか?

藤代:そうですね。大きく2つございまして、まずは知名度が上がるというところで、優秀な人材の獲得というところと、資金の調達の多様化というところの2点でございます。

八木:そういったものを、成長戦略につなげていくということなんですが、この地域を広げていくということのほかに、成長戦略としてお考えのことはありますか?

藤代:そうですね。先ほども言った新しいサービスをプラットフォームに追加していくというのもございますし、今ご提供させていただいているサービスの質を、どんどんブラッシュアップしてあげていくというところをやっていくことで、成長していけると考えております。またこの図にあるように、我々が100%自社開発で、自分たちのサービスをつくっていくというところがございます。このテクノロジーの力っていうのをベースにして、今言った新しいサービスを企画していったり、または今あるサービスを磨きかけていったりと、エリアを拡大していったりというところをやっていくことで、着実に成長できると思っております。

八木:分かりました。ここまで今日、東証マザーズ市場に新規上場しました、シンクロ・フードの藤代社長にお話伺っていきました。藤代さん、ここまでありがとうございました。

このインタビューの動画は、日経チャンネルマーケッツで見られます

登録はこちらから 最大1ヶ月無料でお楽しみいただけます