No.29 品のある人と、品のない人~あるがまま、ありのままが美しい人になろう!~

こんにちは。

ダイエットアカデミー代表の上野です。



1. 「品」があるってどういうことですか?

僕は、ミス・ユニバース・ジャパンの仕事に長く携わっています。

オフィシャルトレーナーとして2年連続日本一を輩出しましたし、昨年は、鹿児島大会のエリアエグゼクティブとして、運営からファイナリストたちの管理指導もしました。

ファイナリストとして選ばれた彼女たちには女性として、人としてのオピニオンリーダーになるための『ビューティーキャンプ』という約100日間のトレーニングが待っています。

ファイナリストたちは本選を勝ち抜き、日本代表として世界へ羽ばたくことをめざしてレッスンする中で、もともと持っていたのに発揮していなかったポテンシャルを発見し、借り物ではない、自分らしい美しさを表現できるようになります。

そうして、より高いレベルのステージで「真の美」を競い合います。

そのビューティーキャンプ初日に、最初のレッスンを担当するのが僕です。

なぜいつも僕のレッスンが最初かというと、彼女たちの意識を高めるのが僕の役目だからです。

人が成長するには「意識」がとても大切で、美しくなるならば、美への高いプロ意識が必要です。

「真の美」とは「意識」と言い換えることもできます。

しぐさ一つをとってもそうです。

たとえば、ファイナリストたちは、ペットボトルに直に口を付けて飲んだりせず、ストローを使うことが当たり前になりますし、バッグの中までも常に美意識がおよぶようになります。

そんな「真の美しさ」を理解する最初の講義で、僕はとくに「品」に重きを置いてお話をします。

「品が大事」という話をすると、多くの方からこんな質問を受けます。

「品があるってどういうことですか?」

僕の答えはこうです。「あるがままを受け入れること」。

少し想像してみてください。動物には、動物の品があると思いませんか?

極端な話、犬はウンチ垂れ流しですけれども、それでも「この犬、品がないな~」とは感じません。

お花もそうです。

野に咲いているお花で、きれいだな、美しいなと感動することはあっても、「この花、品がないな~」なんていうお花はまずないですよね。

それは動物や植物が『あるがまま』を受け入れているから。

人間以外の生きとし生けるものは、すべて品を持っています。

しかし、人間界では、しばしば「品がないな~」という人に遭遇します。

というより、「この人、品があるな」という人のほうが少ないです。

自然界とは真逆!?人間って、それだけ「あるがまま」を受け入れるのが苦手な動物なんですね。

コンプレックスや不満があったり、依存心が強かったり。過去のことをクヨクヨ考えたりしたかと思うと、まだ起こっていない明日のことを思い悩んだりします。

とくに自分ではどうしようもない明日以降のことを思い悩んでいる人はヒマなんです。

予測不可能なことを、考えてもわからないことを考えている人ってヒマだからだとは思いませんか?

実は僕も以前は、将来に不安を感じたり、必要以上に思い悩んだりしていました。

しかし、動物にはそんなヒマはありません。

ただ今をひたすら生きているだけ。その「あるがまま」の姿が、動物の「品」になっています。

品とはおしとやかにすることだけではありません。

また、あるがままとは、やりたいことをなんでもやっていいということではありません。

容姿やマナーや所作も大事ですが、そうした表面的なことではなく、本質的なものです。

つまり、品=あるがままであること。

あるがままでない人とは─

【case1. 楽して結果を手に入れようとする】

先週(2018年1月22日)配信した『【vol.18】ビジネスアスリートのための8つのダイエットポイント~『生涯ダイエット』を見つければ、「100年健康人生」も夢じゃない!~にも書きましたが、整形手術を望んでいる人は、キレイになれば自信がつくと考えます。

しかし、手術が成功して「見た目」が望み通りになっても自信はつきません。

なぜなら、本人が真に自信をもてる「見た目」には、「品=あるがまま」が不可欠だからです。

また、「楽をして手に入れた後ろめたさ」も、「品」の対極にあります。

自信はいつまでも手に入らず、目の次は唇、あごのラインと整形手術はエスカレートしていきます。

自分に自信をつけたいなら、自分で決めたことをやり遂げることです。

そこに近道などないことを知ってください。

【case2. 身の丈に合っていない】

中学生がヴィトンのバッグを持っていたら違和感があるのは僕だけでしょうか?

たとえ本物だったとしても偽物に見えてしまいます。それは身の丈にあっていないからです。

「身の丈に合っていない」エピソードを一つお話ししますね。

去年、東京で経営者が集まるパーティーに参加したときのこと。

参加者のなかに高級ブランドスーツに身を包み、持ち物も高そうなものばかりの男性がいたのですが、僕の目にはどうしても高級には見えなかったのです。

彼の腹は出ていて、シルエットがスーツの価値を大きく下げていました。

おそらく本人は気づいていないと思います。

なぜなら、もしそこに気がついているのなら、ベルトの上に乗っかった腹を見て死ぬほど恥ずかしいと思うはずだからです。

太っている人は、自分の足の裏についた米粒にすら気づかないものです。

僕がデザイナーの立場ならば、どんなにお金持ちでも、腹が出てスーツのシルエットが原型をとどめない人に、自分が心を込めてデザインしたスーツを着てほしくはありません。

腹が出た状態でスーツを着るのはマナー違反!そのくらいの気持ちでスーツを着てほしいですね。

そして、最大の問題はこの高級なスーツが体型に合っていないだけでなく、彼の「身の丈に合っていない」ことが露呈してしまっていることなのです。

全身ユニクロでも、きちんと着こなしていてユニクロに見えない人もいます。

着こなしているというのは、単にセンスが良いということだけではなく、内面(本質)が充実しているからできることです。

品があるとは、そういうことです。

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【今週の目次】

1. 「品」があるってどういうことですか?

2. 「自己管理」と「品」の切っても切れない関係

3. Q&Aコーナー

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