【他人をバカにすることで生きる男たち――⑬ 男がハマる“デキる女”の策略とは?】
(前号から続いています)
今回は「大年増の厚化粧」発言を、圧倒的に凌駕する「ハチマキ戦略」についてお話します。
ハチマキって? はい。小池さんが昨年の都知事選のときに巻いていた、アノ“緑色のハチマキ”です。一見「ダサい!」のハチマキ姿こそが、男社会を生き抜いてきた“小池氏らしさ”の象徴だったのです。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
昨年、7月に小池さんがいち早く出馬表明をしたとき、「小池百合子? 久々だな」
そんな印象を受けた人も多かったかもしれませんね。
かつては「日本初の女性総理」とウワサされた小池氏も、最近は干され気味。
“スカートを履いた大臣(丸川大臣)”に持っていかれ気味でした。
それでも「んもう~~、そんなにもめて決められないなら、私が出るわよ!」と、“崖から飛び降りる”姿は潔かった。
駆け引きだらけの政治家たちにうんざりしていた私は、小池氏の出馬は好意的に受け止めました。
しかしながら、その後聞こえてきたのは小池さんの悪評ばかり。
「イヤな女」、「傲慢」、「権力主義」などなど、いいウワサはありませんでした。
私自身、数年前に、さっと男性議員に近づいてネクタイをなおす姿を拝見したときには、ドッキリしましたし、断髪式なんてわけのわからないことをやったときは、「スカートを履いたオッサン」にしか見えませんでした。
なので「スッキリ」はしたけど、「応援する気になれない」というのがホンネで、その煮え切らない気持ちにとどめを刺したのが、アノ“ハチマキ姿”です。
都知事選がスタートし、テレビの画面に緑色のハチマキ姿の小池さんを見たときには、「うわぁ、ダメだ~!」と悲鳴をあげたほどです。
ダサい、古い、わざとらしい、の三拍子で、言葉にしがたい嫌悪感を抱きました。
それは実に感覚的なもので、論理的に説明できるものではありません。
ただその感覚は私に限ったことではなく。「あのハチマキ姿ってどうなのよ?」と眉をしかめる人は私の周りにもいて、その99.9%が女性でした。75歳の母までもが、「あのハチマキがイヤだわ~」と嘆いていたのには笑いましたが……。
ところがです。選挙期間中にタクシーに乗ったときに、“驚愕の事実”が判明します。