■ 1. 近況
今週は、東京にいます。
毎年10月10日前後の体育の日(10月第二月曜)は、晴れが多いので「体育の日」に定められたと言われていますが、実は俗説に過ぎません。
実際は、1964年の東京オリンピックの開催日が10月10日でしたので、それゆえのちに「体育の日」となったわけですが、この「夏季」オリンピックなのに10月10日開催になった背景には、当時の日本オリンピック委員会(JOC)が暑い夏日を避けるのと同時に、「日本の戦後の復興を世界に見せるために、絶対に晴れる日を開会式に選びたい」との強い意向から、気象庁が分析した結果、この日が選ばれました。
現在も言われる「スポーツの秋」の由来です。
1964年のこの日、前日(10月9日)は雨模様でしたが、当日は抜けるような青空の秋晴れになったそうで、なにより、いま改めて考えますと、夏季開催のはずなのに、IOCと交渉して秋開催に変更させた当時の日本の実行力は驚くばかりです。
現在のオリンピックは、スポンサードされたテレビ放映権が最大の収益源になっていますので、日程を変えることなど到底考えられないのでしょうが、1964年に開催された東京オリンピック最大のテーマは、「有色人種国家における史上初のオリンピック」であったことは、いまも記憶にとどめる必要があります。
その後に今日まで続く「アジア経済の快進撃」は、まさにこの日からはじまったのです。
一方、誠に残念ながら現在の2020東京オリンピック事情をみますと…
高城未来研究所【Future Report】
Vol.278
■目次
… 1. 近況
… 2. 世界の俯瞰図「ドイツ銀行破綻50%」
… 3. デュアルライフ、ハイパーノマドのススメ
… 4. マクロビオティックのはじめかた
… 5. 身体と意識
… 6. Q&Aコーナー
… 7. 連載のお知らせ