金正男氏の殺害・サムスントップの逮捕・豊洲と石原元知事・日立株等

■金正男氏の殺害・サムスントップの逮捕・豊洲と石原元知事・日立株等

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●誤った選択をした北朝鮮への対応で今後の方向性が固まってきた中国

中国と北朝鮮の国境の鴨緑江から南に180キロ下ると北朝鮮の首都・平壌があります。かねてから中国は、中朝関係が最悪の事態に至った場合、人民解放軍を平壌まで侵攻させて北朝鮮の最高指導者である金正恩委員長を逮捕し、代わりにその異母兄の金正男氏を後継者に据えるという計画を持っていました。ところが2月13日、マレーシアのクアラルンプール国際空港でその金正男氏が殺害されてしまったのです。北朝鮮の工作員の仕業でした。おそらく中国は間接的には金正男氏に護衛を付けていたと思いますが、結局、金正男氏を守れず、護衛に失敗したことになります。本来なら中国は公安部の私服を何人も金正男氏の周りに配置してガードすべきでした。それができていなかったのです。

中国としては金正男氏を失った以上、金正恩委員長の代わりになりうる新たな後継者候補を立てなくてはなりません。しかしアジアで名の通った金正男氏に匹敵するような有力候補はおらず、その点で中国は大きな痛手を受けたのでした。と同時に、北朝鮮への制裁をさらに重くし、2月19日から年末まで北朝鮮の石炭の輸入を停止することに決めたのです。

中国への石炭輸出を止められたら北朝鮮の経済危機はいちだんと深化します。北朝鮮は、後継者になる可能性を封じておきたいとして金正男氏を殺害したのですが、逆に自らの首を絞めることになってしまいました。北朝鮮は選択を誤ったといえます。

ただいずれにしても、金正男氏の殺害によって中国の今後の方向性が固まってきたのは確かです。すなわち、無法な国家となった北朝鮮が自然に消滅しなければ、やはり中国は軍事力を使って金正恩政権を転覆せざるをえなくなりした。言い換えれば、金正男氏という後継者を失ったとしても、時機が来れば中国は責任を持って全力で北朝鮮に新しい政権を打ち立てなければならないということです。

●企業を存続させるためにサムスン3代目に問われる決断力と実行力

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