30年間で幕を閉じる平成・アメリカへの巨額資金の還流・半導体関連株等

■30年間で幕を閉じる平成・アメリカへの巨額資金の還流・半導体関連株等

目下大好評発売中の『2018長谷川慶太郎の大局を読む』(発行:李白社、発売:徳間書店)では、米朝戦争、総選挙後の日本、毛沢東を目指す習近平独裁政権、分裂の危機と銀行倒産に怯えるヨーロッパ、絶好調のアメリカ経済を俎上に載せて分析・解説しています。ぜひご一読ください。

●今上天皇の退位と新天皇の即位に伴う現状の皇位継承制度の見直し

皇室典範で規定されている皇室会議は、皇位継承順位の変更、天皇や皇族の結婚など皇室の重要事項を審議する国の機関です。メンバーは皇族2人、議長となる首相、衆参両院の正副議長、最高裁長官・判事、宮内庁長官など10人で構成されています。この皇室会議が12月1日に開かれて、2019年4月30日に今上天皇の退位、翌5月1日に新天皇の即位という日程が決まりました。存命の天皇の退位は江戸時代の光格天皇以来、約200年ぶりのことです。退位の日も繁忙期の年末や年度末とならなかったのは良かったと思います。

1989年から始まった平成は2019年に幕を閉じるわけですが、この30年間というのは、公務および皇室の祭祀における今上天皇の負担の重さを考えると、それに耐えられる限界の期間と捉えて間違いないでしょう。今回の皇室会議の決定は、一代限りの退位を認める皇室典範の特例法によって規定されますが、菅義偉長官は「特例法案成立のプロセスや基本的な考え方は将来の先例となりうる」との見解を示しています。つまり、今回の退位をきっかけに終身の在位が見直されて、以後も30年程度で退位することになるはずです。これは今上天皇の高齢化を考えると合理的でしょう。

ところで今後、けっして避けられないのが皇位継承制度の見直しです。皇室典範では、皇統に属する男系の男子が皇位を継承すると規定しています。ここでまず男系と女系との違いは、男系の天皇が父方の血筋を引いているのに対し、女系の天皇は母方の血筋を引いているということです。例えば男性天皇の娘である内親王が天皇になれば男系の女性天皇ですが、内親王が民間人と結婚して、その子が天皇になると女系の天皇ということになります。ただし皇室典範では男系の男子しか天皇になれないのですから、男系であろうが女系であろうが女性天皇は認められないのです(歴史的には男系の女性天皇はいました)。

記事の新規購入は2023/03をもって終了しました