トヨタとソフトバンクの提携・上昇基調の日本の株価・ピジョン株とアンリツ株

image by:Toyota Akio | Son Masayoshi / Wikimedia Commons

■トヨタとソフトバンクの提携・上昇基調の日本の株価・ピジョン株とアンリツ株

 毎年恒例ですが、今年も『2019長谷川慶太郎の大局を読む』(発行:李白社、発売:徳間書店)を刊行します。貿易戦争から覇権戦争へと突入した米中の争いを中心に、人手不足とキャッシュレス化が襲う日本、右肩下がり経済のヨーロッパ、明暗が分かれたBRICSなどについて詳述しました。10月20日からネット書店や全国の大手書店で購入できます。ご期待ください。

●事業内容の違いから一昔前ならけっして実現しなかった新会社の設立

 トヨタ自動車とソフトバンクグループは10月4日、共同出資でMaaS(モビリティー・アズ・ア・サービス)の新会社を設立するとともに、これを手始めに自動車関連の各分野での事業提携に踏み切ると発表しました。MaaSというのは自動車などの移動手段を消費者が必要とするときに有料で提供するサービスです。新会社では2018年度中に順次、過疎地など全国100ヵ所で配車サービスを開始していきます。

 MaaSの代表例は車のカーシェア(共同利用)やライドシェア(相乗り)ですが、MaaSが普及していけば消費者のライフスタイルも車の「所有」から「共有」へと変わっていくでしょう。ある調査では、今後、MaaSの市場規模は拡大していき、2030年までにはアメリカ、ヨーロッパ、中国の3地域合わせて1兆5000億ドル(約170兆円)の市場に成長すると予想されています。

 国内の企業の時価総額ではトヨタが1位、ソフトバンクが2位ですが、それぞれの事業内容からすれば、一昔前なら両社の提携はけっして実現しなかったでしょう。しかも、新会社の資本金20億円(将来は100億円にまで増やす)の出資比率ではソフトバンク50.25%、トヨタ49.75%というのも異例です。なぜならトヨタはこれまで他社と一緒に新会社を発足させる場合、筆頭株主になることにこだわってきたからでした。だから裏を返せば、トヨタは筆頭株主の座を明け渡してでもソフトバンクの協力を得たかったのです。

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