トランプ・ショックとトレード・ディシプリン/田渕直也のトレードの科学 Vol.039
Wikimedia Commonsトランプ・ショック皆さんはトランプ・ショックの時にどうされましたか。今年は、ブレグジットといい、トランプ・ショックといい、本当に予想外のことが続きました。でも、予想外のことは起きるものです。それは、一つには、世の中には本質的に予測不可能な変化が生じるからであり、もう一つには、非連続的な変化を予想することが人にはとても難しいものだからです。ちなみに...
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Wikimedia Commonsトランプ・ショック皆さんはトランプ・ショックの時にどうされましたか。今年は、ブレグジットといい、トランプ・ショックといい、本当に予想外のことが続きました。でも、予想外のことは起きるものです。それは、一つには、世の中には本質的に予測不可能な変化が生じるからであり、もう一つには、非連続的な変化を予想することが人にはとても難しいものだからです。ちなみに...
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相場は数字の世界私がまだ駆け出しのころ、私が勤めていた銀行は大胆な経営戦略を打ち出しました。日本にはまだ存在していなかった米国型投資銀行への転換です。結局、その経営戦略は成功しなかったのですが、そのときにモデルとしたのがバンカーズ・トラストという銀行です。今はドイツ銀行グループに買収されて存在しない銀行ですが、当時は世界で最も先進的な銀行の一つといわれていました。そのバンカーズの...
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人間ファンドマネジャーはチープな代替品に?ディープラーニングに代表される新世代の人工知能の特徴の一つでもあり、大きな躍進が期待できる理由の一つでもあるのが、人が識別できないパターンを識別できるということです。名人を破ったグーグルの「アルファ碁」も、時として人間が思いつかないような手を打つことがあり、しかもそれが意外に有効な手だったりするそうです。相場の世界でも、人が識別できずに手...
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コンピューターが勝手に暴落を生み出す時代コンピューターによるトレードは、かなり昔からあるものです。これをタイプ別に大きく分けると、今が買い時だとか売り時だとか、売買のサインを出すトレード判断型のものと、決められたルールで実際にトレードを執行する執行型のものがあります。巷によくあるシステムトレードのソフトなんかは前者にあたるわけですね。後者の自動執行型のものは一般にアルゴリズム・ト...
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世界最高の投資家相場変動の多くは予測不可能な動きであり、部分的には予測可能なものがあったとしても、全体としてみれば予測はできないと考えることは、とても理にかない、そして現実にも合うものだと思います。一代で資産数兆円を築いたバフェットにしても、一時勝率8割を誇ったラリー・ウィリアムズにしても、1,237日無敗のバーチュにしても、上記のマーケットの見方と大きく矛盾しているとは思えませ...
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常勝トレーダーのその後はどうなったのか投資の世界では、いつの時代にも、信じられないくらいの勝率を誇る投資家や投資手法の話が出てきます。「絶対に勝てる方法教えます!」とか、「安全確実でリターン〇%!!」というような詐欺まがいの話のことではありません。「私(もしくは誰それ)は、これこれのやり方で実際に素晴らしい成績を残した」というような話です。こうした事例に対するアカデミックな回答は...
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政策的・制度的変動による収益機会いや~、トランプ大統領、びっくりですね~。ブレグジット(英国のEU離脱)のときに、グローバルに今までの常識が通用しない地殻変動(反移民、反エリート、反知性~反ポリティカルコレクトネス~など)が起きていて、想定外のことが起こりうることを改めて認識したつもりでしたが、それでもやはり驚きの結果でした。メディアでは“接戦”が伝えられていたものの、投票日12...
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今回はもう一つのビッグディール、2007年のジョン・ポールソンの事例を見ておきましょう。『史上最大のボロ儲け』として有名なディールですね。サブプライムローン・バブルの崩壊に賭ける2000年代前半、米国ではサブプライムローンと呼ばれる審査基準の甘い住宅ローンを利用した住宅投機が盛んになっていました。しかも、サブプライムローンは、証券化という金融技術によって、債券に仕立てられて世界中...
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Wikimedia Commonsさて、この連載もそろそろ最終コーナーです。いくつか、これまで十分に触れてこなかった重要なテーマや歴史的な事例などをとりあげながら、まとめに入っていきたいと思います。今日のテーマは、トレードの成功にとって極めて重要な概念である『非対称の収益機会』についてです。トレードについて科学的に分析し、目的や手法を明確にして取り組めば、リスクをある程度はコント...
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トレンドフォロー戦略のポイント(まとめ)前回お話ししたトレンドフォロー戦略のポイントをまとめてみましょう。・トレンドを認識しそびれたり、時間がたってからポジションをとる確率をできるだけ小さくするために、トレンドが発生したかどうかを、見誤ってもいいので出来るだけ早く判断する・トレンド発生時点で逆向きにポジションを持っていたり、ポジションをとった後にトレンドが反転したりした場合には、...
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