「戦争」や「軍隊」の定義 武田邦彦集中講座『憲法を深く考える(3)』



Shutterstock/Everett Historical



◆80年前の嘘の歴史「南京虐殺」からみる日本の憲法

「南京虐殺」というのは、歴史的な事件では無く、30年ほど前に日本の朝日新聞がねつ造したものです。著者は世界の多くの国で生活をした経験がありますが、その国の人がその国の欠点をいうことはごくごく希ですが、さらに自分の国がなにもしていないのに「悪いこと」をねつ造するのですから、本当に、日本人というのは変な民族です。

この南京事件は「戦争や軍隊」というものがどういうものか、当時の支那(中国)が国際的な約束を守らなかったことがなにをもたらしたのか、さらには私たちが今の憲法を考える(戦争放棄とはなにかなど)上で重要な示唆を与えてくれます。

戦前、日本と中華民国(中華民国は「支那」にあり、現在の「中国」とは違う)の間に紛争が絶えず、その一つとして上海の日本人を、中華民国の軍隊が突然、攻撃して起こったのが上海事変でした。あまり防御していなかった日本人と少数の日本軍に対して、中華民国の軍隊の主力が攻撃してきたので、最初は日本人が全滅するのでは無いかと心配されました。ちなみに中華民国は日本と一緒にいたイギリスやフランスと言った白人は攻撃しませんでした。

日本軍は増援部隊を出し、上海の激戦のあと、勝利を収め、当時の中華民国の首都であった南京方向に逃げる中華民国の軍隊を追撃しました。その時に、やっかいなことが起こったのです。

一つは、「軍隊は制服を着なければならない」と国際条約で決まっているのに、中華民国軍は「便衣兵」という新しい部隊をつくって日本軍に攻撃を試みたのです。この規則は、住民などの非戦闘員を殺さないように決められたもので、「戦争とは兵隊同士が戦うもので、兵隊以外に対して銃などを撃ってはいけない」ということです。

ときどき、戦闘で民間人が殺されますが、もし民間人が戦場にいて軍隊の中をふらふらしていたら撃ち殺される可能性があります。これを避けるために国際的には「軍隊は軍服を着る」という事になっていて、その軍服もデザインや色が普通の服とハッキリ区別できるようになっていて、普通は公開されています。つまり敵兵は「あれが敵だ、あの人は民間人だ」と分かるようになっています。

中華民国は普通の服を着た兵士を作ったものですから、日本兵にとっては民間人と思っても銃を撃ってくることがあるので、誰彼となく攻撃する必要が生じました。数はそれほど多くないのですが、これも南京事件の特徴になりました。

第二に、軍隊では投降するときにも規則があります。

記事の新規購入は2023/03をもって終了しました