肌の色と水銀 武田邦彦集中講座『おお、錯覚!食と健康(7)』

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◆大昔から住む土地で構築されてきた私たちの体が、本当に欲しているものとは

今から4000年ほど前のことですが、カスピ海の北の草原に住んでいたある人たちが民族ごと移動を始めました。東南に移動したグループはインドにたどり着きインド人となり、西北に移動した人たちはイギリスに着いてイギリス人になりました。

それから3500年後、イギリスがインドを植民地にした時に「イギリス人は優れていてインド人を支配する権利がある」ことを証明しようと学者を動員したところ、意外にもイギリス人とインド人は同じ民族(アーリア人)であることがわかりました。

そういえばインドの女性はアジア人とは違う感じですね。

でも、イギリス人は白人なのにインド人はアジア人より黒人に近い肌の色をしています。その理由も今は分かっています。

太陽は核融合炉なのでそこから放射線や危険な電磁波が多く出ます。それが地球に降り注いでくるので、地表に住む生物はある割合で皮膚ガンになります。この問題は生物が誕生したときからズッと続いていて、どの生物も太陽の光から皮膚を守るのが大変です。

人間は多種多様な方法で皮膚を守りますが、その一つにメラニンという黒い色素を皮膚表面に出して守る方法をとっています。太陽の光の強い南の国の人はメラニンが多く沈着するので「黒人」になり、北の国は白人になります。動物もそうでヒグマは褐色ですが、ヒグマから分かれて北極に行ったホッキョクグマは白くなりました。

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