アメリカの中間選挙:結果のねじれ?~武田邦彦集中講座 フェイクニュースの見分け方(1)



Shutterstock/Blackregis



◆アメリカ中間選挙でわかる、日本のフェイクニュースの蔓延化

「今の話題を深く考える」と「日本の子供たちの社会」のシリーズはまだ完了していないのですが、先日、アメリカの中間選挙が行われ、多くのフェイクニュースが流れました。そこで、以前からよく質問を受ける「フェイクニュースの見分け方」について、整理をしたいと思います。

第一回は、「トランプ大統領のもとで行われた2018年(昨年)の中間選挙で、上院は共和党、下院は民主党と「ねじれ」の結果が得られた」というニュースが日本のテレビ、新聞で流れたことについて解説をします。

たとえば、日本の最大のメディアは選挙結果に対して、「上院はトランプ大統領の与党・共和党が多数派を維持する一方で、下院は野党・民主党が多数派を奪還することになりました。上院と下院で多数派が異なる「ねじれ」の状態が続き、トランプ大統領の公約の実現が一層厳しくなるとみられ、難しい政権運営を迫られそうです。」と報じています。(この文章はある報道からとったものですが、著作権法によると、著作権が及ぶのは「思想、感情に基づいて創造されたもので表現されたもの」となっている。この記事は事実を示したものだから著作権がないものと判断したので、そのまま引用した。また、特に引用元をしめす必要がないので割愛した。)

この報道から、読んだ人は、

1)上院と下院の多数派が異なる「ねじれ」の状態は珍しい

2)それによって大統領の公約の実現、政権運営が難しくなる

と思うでしょう。では事実はどうでしょうか?

記事の新規購入は2023/03をもって終了しました