◆私たちの求める健康は「動物や原始時代と似た生活をする」ことが大前提
果物が嫌いというわけでもないのですが、皮を剥いたり種を出したりするのが面倒で、つい手が出ずにいつも家内に怒られています。でも、果物がなんとなくイヤなのはそれだけでは無いのです。
生物というのはもともと「自分で必要なものは自分の体で作る」のが原則で、ベジタリアンが野菜だけを食べていても自分の体の肉を作ることができるように、体内で必要なものは合成します。でも、同時に生物は自分の祖先の生活に影響を受けています。「人間と果物」では、人間の祖先がサルだったので木の上で果物を食べていました。その結果、もともとは自分の体の中で合成していたビタミンCを合成できなくなったのです。
サルから進化した人間では体内のビタミンC合成工場が止まっていて、仕方なく果物を食べなければならないのです。私がそれが腹が立って、果物嫌いというわけです。
もちろん、人間は生物であり、動物であり、サルの子孫でもあります。だから人間は生物、動物、サルの影響を強く受けているのですが、「調理したもの(人間以外の生物は自分が食べるものを調理することはない)を食べる」「栄養学などを勉強する」「家の中にいることが多い」「エアコンで温度一定」「自分の足で移動しない場合が多い」などまったく他の生物とは違う生き方をしています。
だから人間だけは生活の様式にそって他の動物とは違う体になっていなければならないのですが、体だけはまだ昔のままなのです。