「投資家VS詐欺師」 ~マネースクール誕生秘話~俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編 Vol.24

「投資家VS詐欺師」

~マネースクール誕生秘話~

こんばんは。俣野成敏です。

投資とは本来、5年から20年という、長い年月をかけて、資産を増やしていくものです。

投資家とは、基本的には他人が用意した事業やサービスなどに投資をすることです。もちろん、株主などになって、自分の事業に自分で出資をする場合もあります。その場合、実際は「ビジネスオーナー+投資家」という掛け持ちをしているということになります。僕はこうした兼業を「クワドラントのハイブリッド」と呼んでいます。

「投資家かそうでないか」は、実際にははっきりと線引きできるものではありませんが、たとえばデイトレーダーなどのように、自分の時間を使っている人は、投資家というよりは自営業者(職業投資家)というべきでしょう。

※キャッシュフロークワドラントについて

「他人に委託する」のを基本とする投資家は、職業投資家とは、やるべきことが少し違います。

投資家がやるべきこととは、主に

(1)信用リスクの確認

(2)運用リスク(事業リスク)の確認

・・・の2つになります。

(1)の信用リスクとは、「預け先としてふさわしいのか?」というのを確認することです。投資案件の紹介者が信用できるのか?その案件の組成者が間違いないのか?といったことを調べます。

(2)の運用リスクとは、「そもそも、事業としての信憑性があるのか?」ということを確認します。事業が収益を生み出せる仕組みになっているのか?事業に将来性があるのか?ということをチェックすることです。

投資家は、この2つを自分のできる範囲で確認し、その可能性について、リスクとリターンを秤にかけます。なぜ「秤にかける」のかというと、未来のことは誰にもわからないからです。

まだ起こっていないことに対して、「100%確実」ということはあり得ません。このことからも、なぜ「投資には保証がないのか」が、お分りいただけると思います。

(1)と(2)を元に、リスクとリターンを計った結果、「投資をしよう」と決めたなら、あとはそれを、今ある「ストック(貯蓄)から出すのか?」、それとも「フロー(毎月のやりくり)から出すのか?」を検討します。自分で手を動かすことのない投資家がやることとは、基本的にはこれだけです(これ以降の、諸手続を除く)。

通常、投資する案件が短期のものでであればあるほど、ストックから出資するのが普通です。時間が短い場合、少額では十分に資金を増やすことができません。そのため、「規模」で増やすという戦略になります。

これが中長期的に行える投資の場合になると、時間と複利の力を味方にして、フローの中からコツコツと積み上げていくことができます。

「お金でお金を増やす」と聞くと、「投資家は難しいもの」と感じる人もいるかもしれませんが、投資とは、基本的にはこの2つの手法しかないのです。

【目次】

〔1〕イントロ:投資を行う際の前提条件とは「信用」

〔2〕本文:「投資家VS詐欺師」運命の分かれ道はどこにあるのか?〜マネースクール誕生秘話〜

1、投資家としての「萌芽」

 ◎人生初のビジネスは、遊戯用カードの売買

 ◎事業で失敗し、投機家へ

2、なぜデイトレーダーでの成功を捨てて、投資家に転身したのか?

 ◎真の投資家への転身

 ◎立て続く事業サギでの被害

3、協会との出会い

 ◎運命を変えた人たちとの出会い

 ◎FPとはどのような仕事か?

4、プロフェッショナルサラリーマンをも手玉に取った詐欺の手口とは?

 ◎詐欺師は「友人」の振りをしてあなたに近づく

 ◎詐欺師とは「感じのいい人」

5、「詐欺師の真相」に迫る

 ◎詐欺師は、もともと「有能」

 ◎詐欺師が「詐欺師になる」瞬間

6、投資家VS詐欺師、勝つのはどちらか?

 ◎詐欺師との「分かれ道」とは

 ◎我々にできることとは何か?

7、マネースクールを立ち上げた意味

★本日のワンポイントアドバイス☆★

 ◎相手が“本物”かどうかを見極める5つのチェックポイント

〔3〕次回予告(予定):サラリーマンにもできる税対策ってあるの?〜最低限押さえておきたい税金との向き合い方〜

〔4〕セミナーのご紹介:単利と複利は、どっちがいい?

〔5〕今週のQ&Aコーナー:住宅ローンの「見直し」って得するの?

〔6〕今週の気になるトピックス:

1、やっぱり「デフレ脱却」はムリ?

2、本当に必要な人のところに届かない「矛盾」

〔7〕編集後記:あなたの「土俵」はどこか?





◆〔1〕イントロ:

投資を行う際の前提条件とは「信用」

ここまで、投資家がやるべきことについて記載しました。

そもそも投資をする際には、絶対に外せない「前提条件」があります。それは「自分の持っている情報に、ウソがないかどうか?」ということです。

信用リスクにしろ運用リスクにしろ、どちらにせよ情報を元に判断することになりますから、情報そのものが間違っていた場合は、必然的に判断も間違うことを意味します。

本日は、「投資を行う上で、どうすれば信用できる情報を得ることができるのか?」ということについて、お話したいと思います。

そもそも、投資とは「将来性について、どのようにリスクを取るのか?」ということです。投資が、「未来」という不確定要素に対して、お金を投じる行為である限り、どうしても付いて回る現象があります。それが何かというと、「投資詐欺」です。

僕らが普通に暮らしている社会では、基本的には「ウソがない」ことを前提に成り立っています。しかし投資の世界は、必ずしもそうではありません。投資話を生成する側の話に偽りがあったり、投資家に著しく不利な条件で投資を持ちかけたりすることが多い、というのが投資です。金融のプロにいわせると、95%がこれに該当するといいます。

このような有様ですので、そもそも「投資をしない」というのが、選択肢のひとつとして考えられます。けれど、給料が増えず、預金金利がほぼゼロ%という今の日本において、投資をしないで「老後に備える」というのは、現実的ではありません。

実際、投資で成功している人がいる以上は、正しい知識を身につければ、詐欺を回避する方法はあるということです。

本日は、前回に引き続き、僕の金融ブレーンであるHさんをお招きし、僕らの投資失敗談等を実例としてお話します。もし、今後あなたが投資活動を行う際の、参考になるのであれば幸いです。

記事の新規購入は2023/03をもって終了しました