「働く人の税金対策」(中)
〜サラリーマンが節税できる道はあるのか?〜
こんばんは。俣野成敏です。
(2017年)8月3日(木)、第3次安倍再々改造内閣が発足。安倍首相は5日、テレビ番組に出演し、2019年10月に予定されている消費税率の10%への引き上げについて「予定通り行っていくつもりでいる。当面の目標である2020年のPB黒字化(※)と同時に累積債務の対GDP比を抑える。これらに向かってしっかりと経済運営を行なっていきたい」という考えを明らかにしました。
※PB黒字化・・・プライマリーバランス。国債の発行と返済を除いた収支バランスのこと。現在、日本の総債務残高(対GDP比)は主要先進国の中でも最悪の水準となっている。
もともと増税は2015年10月に行われる予定でしたが、これまでに2回見送られています。消費税の増税は、今度こそ「3回目の正直」となるのでしょうか?
【Vol.63『税金対策(中)』目次】
〔1〕イントロ: 法律とは、人間がやることを後追いしているに過ぎない
〔2〕本文:「働く人の税金対策」(中)〜サラリーマンが節税できる道はあるのか?〜
1、以後、サラリーマンは副業を避けては通れない
◎これからは日本も「マイクロアントレプレナー」の世の中になる
◎事業を起こす際に欠かせない3つの要素
2、サラリーマンが副業する際に知っておけば絶対得する2大ポイント
◎損益通算は、サラリーマンの“強い味方”
◎そもそも、経費とは何なのか?
3、節税の限界こそが“独立の時”を知らせるバロメーター
★本日のワンポイントアドバイス☆★
☆今週の宿題★☆
自分の時給を上げる方法を考えてみよう
〔3〕次回予告(予定):「働く人の税金対策」(下)〜サラリーマンが節税できる道はあるのか?〜
〔4〕今週のQ&Aコーナー:「絶対に値上がりする海外不動産投資」という友人の言葉を信じるべきか?
〔5〕ニュースのビジネス的着眼点: ビットコインは「分裂騒動も何のその」?!
〔6〕編集後記: これからは、「社名よりも個人名」の時代がやってくる!
〔7〕今後の特集スケジュール: 2017年8月〜9月予定
◆〔1〕イントロ:
法律とは、人間がやることを後追いしているに過ぎない
ますます上がる一方の税金。「何とか少しでもこれを安くしたい」と思う人は多いでしょう。そうかと言って、税務署から脱税を指摘されて、追加徴税を取られるのもイヤだし・・・
これに関しては、交通規則を例に説明しましょう。もし、交通ルール違反をすれば、当然、道路交通法違反になります。しかし仮にルールを破ったとしても、捕まらなければ違反にはなりません。それがいいか悪いかは別にして、世の中のほとんどの人は、横断歩道や信号を無視するといった違反行為をしていますが、それで捕まることはありません。
税金と交通ルールの共通点とは、
・ルールを知らなければ、それが違反かどうかもわからない
・「バレなきゃいい」は、バレた時のことを考えていない
ということです。
つまり、節税をしたければ、それなりの準備をする必要がある、ということです。
ここで見逃してはいけないのは、「法律も人間がつくっている」という事実です。もともと、人それぞれの利害が違う以上、法律がなければ世界は無秩序に陥ります。それを避けるための法律なのであって、人を罰するために法律があるのではありません。
結局、どこまでいっても現実が先で、法律は人間のやっていることを後追いしているに過ぎないのです。