一人の女子中学生の話。
その子は、とても元気で成績も抜群。学年で一番という優秀さ。
将来の夢は、学校の先生になることでした。
しかし。
彼女はある事情を抱えていました。
一人親家庭で、親は貧困に苦しみ、
なんとか上の学校に行かせてやりたいけど、
生活保護を受けているなかでは、
経済的事情がそれを許さなかったのです。
子どもが将来高等教育を受けるようになると、
自立とみなされ、支援が減ってしまう、
もしくは返済義務が生じるため、
親子は暮らしていけなくなってしまうからです。
学校の先生や周りの応援者と一緒に
知恵を出しあったものの、
結局、打開策は見つかりませんでした。
学校の先生になるには、
普通高校から大学に行き、
教員免許を取らなくてはいけません。
彼女は大学進学をあきらめました。
それでも、高校だけは出ておきたい、
親も高校だけは出してやりたい・・・
そんな中で、商業高校に行くことになったです。
「学校の先生になる夢は、
商業高校を出て、働いてから、お金が溜まったら
また考えよう」
15歳の女子は、それでも
夢をあきらめたくないと、今も頑張っています。