ベジタリアンのライオン 武田邦彦集中講座『おお、錯覚!食と健康(1)』

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◆37億年前の生命誕生から、生きものの食の変化について考えてみる

37億年前に誕生した地球上の生命は、現在の生物とはかけ離れたものもいましたから、なかなか全体を整理するのは難しいのですが、現代の生物を基準にして生物界や私たち人間、それに健康や寿命というものを系統的に考えることはできますし、またとても参考になるものです。

長い生物の歴史を経て、すべての生物のもとは「植物」が担っています。そして最初の植物は、地上に生物がいないときに誕生したものは「生きもの」がいないのですから、無生物を食糧にしなければなりません。

それが今は温暖化ガスと言われる「二酸化炭素」です。地球の大気には二酸化炭素が95%と豊富にあったので、植物は二酸化炭素を食糧にしています。二酸化炭素の中に含まれる酸素は役に立たなかったのですが、炭素は燃やすとエネルギーがでるし、体を作ることもできるので、二酸化炭素を食べて炭素と酸素を分解して食糧にしていました。

それから37億年もたった現在でもおなじで、そこら辺に生えている草木、私たちの主食でもあるイネなどはすべて二酸化炭素だけを食糧にしています。良く「この土には栄養がある」と言いますが、この「栄養」は人間で言えばビタミンやミネラルというもので、ご飯や肉などではありません。だから本来は「土の栄養」という用語はあまり適当ではなく、「調整剤」などと呼ぶべき副次的なものです。

大気中の二酸化炭素を食べる植物が誕生して繁栄すると、二酸化炭素から光合成で体を作るのは面倒なので、二酸化炭素を食べる代わりに命(植物)を食べるというサボりが出てきます。それが「動物」です。昔は大気中に二酸化炭素が多く、植物が繁茂していましたので、動物はドンドン植物を食べることができて、恐竜のような巨大な体を持つ動物も出現しました。

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