「2019年は激動の1年になる?!」(上)~今年1年の世界の動きを予想する~俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編 Vol.122

 こんばんは。俣野成敏(またのなるとし)です。

 世の中の節目には、新たなビジネスチャンスが転がっています。現在、イギリスのEU離脱で揺れに揺れている欧州ですが、移行の狭間で、こんなビジネスが大賑わいとなっているようです。

イギリスで倉庫争奪戦 離脱に伴い在庫置場が逼迫

 万一、イギリスが正式に離脱し、EUとの間に通関手続きが発生するようになれば、物流が滞って、新たな在庫の置き場所が必要になる、というわけです。おかげで英国倉庫協会に所属する企業の75%がすでに一杯で、新規受付できない状態なのだとか。離脱特需に湧くイギリスの倉庫会社ですが、この場合、需要は一次的なものとなる可能性がありますので、当然、その後のことまで考えなくてはなりませんが。

★俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編

【Vol.122『2019年予測』目次】

〔1〕本文:「2019年は激動の1年になる?!」(上)〜今年1年の世界の動きを予想する〜

1、アメリカVS中国の行方

 ◎2019年もアメリカが世界をリードできるのか?

 ◎アメリカの行く手に立ちはだかる巨人・中国

2、混迷を深める欧州

 ◎ある程度の未来は“予測可能”

 ◎長期アセットのトレンドは、大きくは変わらない

〔2〕次回予告(予定):「2019年は激動の1年になる?!」(下)〜今年1年の世界の動きを予想する〜

〔3〕編集後記:「現役のうちから、将来の備えについての勉強を!」

〔4〕今後の特集スケジュール:2019年2月〜3月予定

◆〔1〕本文:

「2019年は激動の1年になる?!」(上)〜今年1年の世界の動きを予想する〜

 今回は、毎年恒例となった「1年間の予測」特集をお送りいたします。今年、日本では新天皇の御即位や消費税の増税などを控えて、重要な節目の年となることが予想されます。世界的に見ても、イギリスのEU(欧州連合)離脱やEUトップの任期満了など、体制の変革が促される1年になるはずです。

 本特集では、スペシャルゲストをお呼びしております。シンガポールにて

OMAE CAPITAL MANAGEMENT PTE LTDのCEOを務め、一般社団法人日本IFP協会で為替の専門家・アドバイザーとしてご活躍の大前雅夫(おおまえまさお)さんです。この1年がどのような年になるのか、大前さんからじっくりとお話を伺っていきたいと思います(以下、本文中について、名前が出てこない限り同一話者、敬称略)。

※一般社団法人日本IFP協会…正しい金融知識を世の中に広めることを目的に、世界中の金融商品を比較・研究している団体。

■1、アメリカVS中国の行方

 本日のゲスト・大前さんは、アメリカの大学を卒業後、香港上海銀行東京支店やHSBC香港本店に勤務。その後モルガン・スタンレー社、バークレーズ銀行などを経て、2009年に独立されました。現在、シンガポールで運営されているOMAE CAPITAL MANAGEMENT PTE LTDは、2012年に立ち上げた投資顧問会社です。これまで、終始一貫して金融の第一線に身を置いてこられた大前さんに、早速、お話をお聞きすることにしましょう。

【2019年もアメリカが世界をリードできるのか?】

俣野:大前さん、本日はよろしくお願いします。まずは現在の世界情勢について、どのように見ていらっしゃいますか?

大前:今は本当に「政治を中心に経済が回っている」、という感じを受けますね。トランプ氏がアメリカ大統領になってから、この傾向が顕著になっていると思います。かつての経済は、主に先進各国の中央銀行が中心となって方向性を決めていました。2008年にリーマン・ショックが発生すると、中央銀行が強力なイニシアチブを発揮し、低迷した金融市場に対して機動的に、かつ柔軟にテコ入れを行うことで、市場の盛り上がりを演出しました。しかし現在は、国からの介入も増えています。

俣野:確かに、中国の習近平国家主席、ロシアのプーチン大統領など、大国を中心に、強権的なリーダーの言動に従って世の中が動くようになっていますよね。国際政治は難しい局面を迎えている、ということでしょうか。

大前:はい。一般に、経済が不況と好況を繰り返しているように、世の中の流れがどちらかに偏れば、必ず元に戻ろうとする力が加わります。ですから現在は、それまで続いてきたグローバリズムの反動で、保守主義に大きく振れている時期に入っている、と言えるのではないでしょうか。そういう意味では、トランプ政権は、生まれるべくして生まれてきた、と言えるのかもしれません。

 トランプ氏が大統領に就任した2017年のアメリカは、前政権から続いていた高景気をさらに加速させた結果、株価が上がり、雇用環境も大きく改善しました。思い切った法人税減税、資金や投資を呼び込むための各種政策、所得税減税や、10年で1兆7000億ドルものインフラ投資計画など、氏の巧みな政策の下、2018年もアメリカ経済は好調を維持しました。しかしその一方、米中貿易戦争が勃発し、各方面に負の影響が出始めています。

俣野:そのアメリカですが、2019年も引き続きこの好調を維持できる、とお考えですか?

大前:現状の話で言うと、アメリカ経済は依然、堅調です。過去の統計から、「すでにリセッション(景気後退)に入っているのではないか?」という憶測が飛び交ってはいるものの、出ている数字はまだ強いです。もちろん、それが永遠に続くことはありませんし、どこかで下げに転じることにはなりますが。通常、お金は景気のいいところに引き寄せられていきますから、米ドルにせよ、株式にせよ、やはりアメリカアセット(資産)が魅力的なのは確かでしょう。

 トランプ政権はこれまで、お金を集めることに成功してきましたが、それでも今年の成長率が3%を超えるようなことはないでしょう。当初の予測では「今年の利上げは3回」と言われていました。それが最近では、「アメリカの景気が減速しているのでは」との声が増してきており、「実際は2回もできないだろう」と見る人も出てきました。中には「まったく利上げをしない」と予測する人までいます。

FRB利上げ終了の可能性

【アメリカの行く手に立ちはだかる巨人・中国】

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