自然豊かで忘れ物がない社会へ 武田邦彦集中講座『変わりそうな日本社会(10)』

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◆100年後の日本は、酔っぱらっても無人タクシーが家に届けてくれる。

100年後に日本列島に住む人たちは「100年前って、ひどい毎日を過ごしていたんだね」とビックリすると思います。現在、日本列島ではほとんどの野生動物を見ることはできず、山の中間で民家が散在しています。そして都会に住む者も近代化された非人間的な空間の中で、やれ銀行の通帳をなくしたの、定期券を落としたのと毎日、ストレスの塊のなかで生活しています。

100年後、それはすっかり姿を消しているでしょう。

まず自然との関係ですが、今までのように「山奥にはシカがいる」という様に「動物の住むところを限定する」という考えから、「人間がドームの中で生活する」という考え方に変わり、「都市ドーム」という昔のお城のような中で人間が生活し、原則としてドームの外は「田畑、林野、雑木林」などで「動植物の領域」になります。

「都市ドーム」の中は、天井があり、冷暖房、免震構造で作られ、暴風雨なし、猛暑・極寒なし、地震なし、有害物質なし、空気綺麗…な生活環境が保たれています。傘も持たず、天気予報はなくなります。地震が来ても免震構造で揺れませんから、地震予知は不要で、津波はドームの外までしか来ません。天変地異で命を脅かされることから完全に解放されます。

また、すべて天井のGPSで管理されているので、自動車事故なし、犯罪なしです。そして天井からの情報で全ての人は「個人の秘密が完全に守られているが、お金を自由に使い、楽しめる情報を瞬時に手に入れ、犯罪にあったらすぐ警察にその映像が届く」という安全安心の生活が保証されます。

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