「第二次世界大戦」は誰が名付けたのか~武田邦彦集中講座『メディアの錯覚を切る!(2)』



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◆我々が学校で刷り込まれてきた、「犯罪人からみた歴史」

簡単な錯覚ですら一度、頭の中に入るとなかなかそこから抜け出せないのに、小さい頃から繰り返し教えられ、社会にでてもズッと同じことを聞いているようなものは、なかなか新しいことを受け入れるのは難しい。

そんなことの中に、現代の日本では「ヨーロッパ人からみた歴史、正義」のもとで作られてきたことがある。たとえば著者などは「コロンブスのアメリカ大陸発見」と学校で習い、世界史ではコロンブスの名前はもちろんのこと、1492年という年号や、当時のポルトガルとスペインの王族の確執まで覚えさせられた。

でも、もともとアメリカ大陸には当時のヨーロッパと同じぐらいの5000万人から1億人程度が住んでいて、そのうちの大半がヨーロッパからもたらされた疫病とスペインの暴虐によって死亡したとされている。だから、「新大陸の発見」どころか、「侵略と虐殺の始まり」だったのだから、私たち日本人は「犯罪人からみた歴史」を学んできたのであって、決して「人類から見た正しい歴史」を教えられてきたのではない。

このようなことは日本の歴史でも多くあるけれど、今回は「第二次世界大戦」という呼び名と時期、それとヨーロッパ人の狙いについて整理をしたいと思う。

◆ヨーロッパ人の作った歴史に「アジア植民地戦争」が欠落している理由

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