誰もいない公園が賑わいを取り戻す 武田邦彦集中講座『変わりそうな日本社会(2)』



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◆公園や動物園の「遊ばせてやる」「動物を見せてやる」という意識

江戸時代までは殿様が作った「庭園」などはありましたが、庶民が普通に利用できる近代的な「公園」が整備されたのは明治になってからでした。明治の初めに東京にできた公園・・・上野の公園や日比谷公園など・・・は自由な雰囲気に包まれ、レストランや公会堂、お花屋さん、そして隣接する皇居、動物園、美術館などとコラボして大勢の人で賑わったものです。

その後、全国に公園ができるようになると、公園の設計や管理は「自由に皆が楽しく」から「取り締まってトラブルにならないように」という方向に動いていきました。日本人の良い面でもありますが、なんでも規律正しくと思う余り、公園でキャッチボールをしてはいけない、犬を連れてきてはいけない、ビールを飲んではいけない・・・と「なんでもいけない病」が蔓延して、ついに「誰もいない公園」になってしまったのです。人間の行動は「危険にしようと思えばできるし、他人に危害を与えないようにやろうと思えばできる」ということを無視した規制になっていたのです。

これこそ「石橋を叩いて渡る」ではなく、「石橋を叩いているうちに壊れる」の類いで、何のための公園なのだというところまで来ました。そこで2017年(今年)の4月に都市公園法の改正が行われ、ハッキリと「公園でいろいろやっても良い」ということになりました。たとえば、公園の面積の3分の1までは保育園もOK、もちろん昔から許可されていたレストラン、公園にふさわしいお店(花屋さんなど)ができて、楽しい公園に変わるでしょう。

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