相場
先週、タイのプミポン国王が崩御されました。健康問題でかねてから懸念されていましたが、御年88歳ですから、大往生といったところではないでしょうか。
もともとタイは民主化を求める運動や革命、クーデターと何かと騒動が多い国ですが、そのたびに国王の介入により収束するという歴史があります。
最近でも美人宰相で有名なインラック首相が政権を奪われ軍事政権となっていますが、これも国王の指示によって軍部が動いたためだそうです。
それだけ国民の間では絶対的な存在で、タワーコンドミニアムでも、方角が王宮を向いた部屋が人気だという現地の話があるくらいです。
そのためクーデターなどがあっても、経済は発展し不動産価格も上がっているなど底力があったのは、プミポン国王の信頼感があったからという見方もできます。
その国王が崩御され、また政治混乱が来るのかどうか。
また、1年間は喪に服すようにという報道があったそうで、日本企業も多く進出しているタイ経済の停滞が懸念されています。
今のところ不穏な動きはないようですが、タイバーツは下落しています。何か起こってさらなるバーツ下落となるか、持ち直すのか。
しばし様子を見て、為替レート如何では不動産に注目すべきタイミングとなるかもしれません。
太陽光発電
「調達価格等算定委員会」が、今年も始まりました。調達価格等算定委員会は、経済産業省が開く専門家会議です。大学教授や研究所などの専門家が集まり、翌年度の売電価格などについて話し合います。ここでまとめられた意見をもとに、経済産業大臣が翌年度の売電価格などを決定します。
例年、調達価格等算定委員会でまとめられた意見がそのまま採用されていますので、ここでどんな議論がされるのかは極めて重要だと言えるでしょう。
今年は例年以上に開催時期が早かったのが異例でしたが、低コスト化・高効率化の研究開発等を進めて、FITから自立した形での導入を目指すことが話し合われました。
そして以下のような具体的な価格目標が提示されました。
〇住宅用太陽光発電
・2019年で売電価格が家庭用電気料金並み(24円/kWh)
・2020年以降、早期に売電価格が電力市場価格並み(11円/kWh)
(住宅用太陽光発電の、売電価格が「家庭用電気料金並み」というのは、24円/kWh想定です)
これくらいの金額でもメリットが出るまで太陽光システムの費用を下げていこうということです。
さらに、2020年以降の「電力市場価格並み」である11円/kWhで投資メリットが出るには、システム費用はキロワットあたり20万円くらいになる必要があります。
また、2020年以降は「FIT価格」ではなく、「売電価格」と表現されている点に見られる通り、今後はFITから自立し、一般的な市場取引で売電される状況を想定しているのだと思われます。
それにしても、キロワット当たり20万円の導入コストということは、現在よりも約20%くらい安くなるイメージです。
もしそこまで下がらなければ、太陽光も魅力がかなり低下しそうです。
メーカーの経営努力次第ですかね。。。
次に産業用です。
〇産業用太陽光発電の売電価格が目指すべき方向性
・2020年で発電コスト14円/kWh
・2030年で発電コスト7円/kWh
住宅用太陽光発電は「売電価格」の目標提示ですが、非住宅用、つまり産業用では「発電コスト」で価格目標が提示され、2020年には発電コストが14円/kWh、2030年には7円/kWhの目標が示されました。
7円/kWhという水準は、原子力発電や火力発電、水力発電などの現在の発電コストと比べても、さらに安い発電コストになります。
私の発電所で考えると、年間売電収入は約55万円になるということです。
なのでもし、20年後に現在32円の契約が終了し7円になれば、固定資産税やら保険などを引くと、年間40万円くらいの手取りになりそうです。
もう管理などはやらないでしょうね。
だから管理費をカットし、野ざらしで売電し続ける。年1回くらいは自分で行って草刈りなどをやればいいかな、という感じです。
今年度価格の24円でも、過積載によってメリットはまだあると思っていますが、来年度以降はどうでしょうか。
予算案からも、来年の動きが見えてきます。http://www.meti.go.jp/main/yosangaisan/fy2017/index.html
それに連動し、補助金制度が創設されます。エネルギー関連補助金情報サイト
ほかにどんな補助金や助成金があるか、探しつつ次の対象を考えたいと思います。
そういえば最近、風力発電をパッケージにした商品も増えてきていますね。やはりというか、業者は利回り10%に合わせてきています。
20年後の処分方法や費用が太陽光よりも不利な印象ですが、引き続き調べています。