ブラックファイナンスって何? ~投資をする上で避けて通れない騙しの手口~ 俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編 Vol.29

ブラックファイナンスって何? ~投資をする上で避けて通れない騙しの手口~ 

こんばんは。俣野成敏(またのなるとし)です。

このメルマガをお読みのあなたは、おそらく「資産運用や投資をしなければいけない」と気づいている方なのだと思います。

しかし、知識がないままでそれを行ってしまうと、ほぼ確実に損をすることになります。どうしてでしょうか?

簡単にいってしまうと、「日本の常識は世界の非常識」だからです。

これは、日本の金融業界全体に対していえることなのですが、日本と世界では、業界の顧客に対する取り組み姿勢がまるで違います。こと金融業界に関しては、誰が一番得をしているのかというと、それは顧客ではなく、業界の方です。

世界的に見た場合、通常は逆で、まずは「顧客のお金が増える(得をさせる)」ことが大前提になっています。顧客のお金を増やすことによって、投資会社も手数料を得て成り立っています。金融業界とは、基本的に手数料商売なのです。

ところが、日本の場合は違います。日本の金融業界では、顧客のお金が増えようが増えまいが、投資会社は絶対に損をしない構造になっています。海外の会社が基本的に「顧客のお金を増やさないと、自分たちも儲からない」という仕組みになっているのとは好対照。日本では、勝っているのは主に業界側です。

なぜ、日本ではこのような事態になっているのでしょうか?ひとつには、今まで投資とは一部の人だけが行うものであって、大多数の人にとっては関係ない世界だったということがあります。また、以前の日本は経済が上り調子にあり、お金を銀行に入れておきさえすれば、勝手に増えるといった事情もありました。

実際、金融業界のこうした体質とは、今に始まったことではありません。

日本全体が傾きつつある今、これまで隠されていた部分が見えるようになってきたに過ぎないのです。

一体、日本のどの点が「世界の非常識」なのかというと、たとえば手数料が開示されていないことです。手数料が開示されているのは、世界では当たり前のことなのですが、日本では「いくら取られているのかわからない」のが当たり前になっています。一例を挙げるなら、保険会社の保険料のうち、いくらが手数料として徴収されているのか開示されてはいません。

他にも金融業界では、どういう仕組みで会社と市場のやりとりが行われ、お金が流れていっているのかという仕組みが明確になっていないことが多々あります。投資や金融商品の内情の多くが公開されておらず、ブラックボックス化している点が、顧客に不利益をもたらす大きな原因となっているのです。

【Vol.29『ブラックファイナンス』目次】

〔1〕イントロ:

「あなたは、どのリスクを取りますか?」

〔2〕本文:

 ブラックファイナンスって何?

 ~投資をする上で避けて通れない騙しの手口~

1、ブラックファイナンスとは何か?

 ◎「ブラックファイナンス」に込めた意味

 ◎人は「避け方を知らない限り、いずれどこかで事故に遭う」

2、ダマす人/ダマされる人の特徴とは?

 ◎ダマす人の特徴

 ◎ダマされる人の特徴

3、投資詐欺は基本的に2種類しかない

 ◎「最初からダマすつもり」のパターン

 ◎一応、「最初は真面目にやるつもりだった」パターン

4、詐欺を避けるには、どうすればいいのか?

 ◎「信用リスク」は多方面にわたる

 ◎事業リスクとは「投資対象の成功確率」

5、契約する際に注意すべき点とは?

 ◎契約書や契約形態の確認

 ◎事業実体の確認

 ◎過去の運用実績等の確認

6、ブラックファイナンス実例編

 ◎海外では「銀行=手堅い」とは限らない

 ◎「手厚い保障」が詐欺をカモフラージュ

7、「投資」とは人生に通ずるもの

★本日のワンポイントアドバイス☆★

 誰でも簡単にその場でできる詐欺を見分ける方法3項目

〔3〕次回予告(予定):

 持つべきものはやっぱり資格?!

 ~絶対に損しない資格取得の方法とは~

〔4〕書籍のご紹介:

 もし、部下と顧客がやりあっている現場を見つけたら?!

〔5〕今週のQ&Aコーナー:

 ダマされた投資金ってどうやって回収すればいいの?

〔6〕今週の気になるトピックス:

1、「ネット時代の先導者」のはずが・・・

2、これで日本はギャンブル中毒が続出する?!

〔7〕編集後記:

【年始スペシャル企画】年明けにMBさんと対談します!



◆〔1〕イントロ:

「あなたは、どのリスクを取りますか?」

文頭で、現在の日本の金融業界では不透明な仕組みがまかり通っている現状についてお話しました。

金融界がクリア化されていないのは、彼らがメディアを握っていることも一因なのだと思われます。国民を教育することが仕事であるはずのメディア業界が、業界の悪いところを報じずに、企業にとって都合のいい情報しか流していないのが現状です。

マスコミ業界にとってみれば、大事なスポンサーのご機嫌を損ねることなどしたくはないのが本音でしょう。だからいつまでたっても正しい情報がユーザーにいき渡らないのです。誰も正しいことを知らなければ、そもそも文句の出ようはずもありません。

金融知識に関しては学校で教えられることもなく、親もサラリーマン業と貯金だけで生活できた世代ですから、現状に何の違和感を覚えることもなく不利な商品に取り組んでしまっているのです。

今、日本は世界の金融業界から大きく遅れをとっています。実際、日本の保険に入りたい人など、世界には存在しませんし、わざわざ日本のFX会社を利用して取引をしたいなんていう外国人もいません。もし、日本の金融商品が優れたものなのであれば、海外からも買いが入るはずですが、そうなってはいません。

現在の消費者を取り巻く金融環境というのは、このように決して好ましいものではありません。この現状を見て、「だったら制度が整うまで待つよ」というのも、ひとつの方法かもしれません。

けれど、僕はやはり「投資をするなら、早いに越したことはない」と思います。なぜなら、早く始めれば始めるほど、時間を味方にすることができ、先に多くの経験を蓄積することによって、他人よりも優位に立つことができるからです。

未来のことは常にリスクが付きまといます。現実的には、行動しないこともまたリスクです。たとえば今、手元にあるお金を銀行に預けたままにしておいても、物価上昇による目減りリスクがあります。タンス預金にしたところで、盗難に遭うリスクなどが考えられます。

いずれにしても、「どのリスクを取りますか?」というだけに過ぎません。どの道、同じリスクなのであれば、積極的に自ら選ぶ方がよっぽど納得がいくとは思いませんか?

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