マネースクール1周年記念! ~医師すらお金に困る時代のマネー対策~俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編 Vol.48

マネースクール1周年記念!

~医師すらお金に困る時代のマネー対策~

 こんばんは。俣野成敏(またのなるとし)です。

 はるか昔。人類が誕生したとされているのが、今から約250万年前のことです。その頃の人類は、エサを求めて移動する生活を送っていました。マンモスやその他多くの動物が、人類の繁栄の影で滅んでいきましたが、しかしそれは人類とて同じこと。その証拠に、ヒト属もサピエンス以外は絶滅したと言われています。すべての生物が、生存競争と淘汰にさらされていました。

 人間の暮らし方が現在のスタイルへと変化したのは、1万年ほど前のこと。人々が農耕を始めたことがきっかけでした。かつて、農耕とは中東から発祥し、徐々に広まっていったと考えられていましたが、最近の研究では、同時期に別々の場所で小麦、米、トウモロコシ、ジャガイモ等がそれぞれ栽培されていたことがわかっています。これによって人間は定住することができるようになり、食料が保存できるようになって、代わりに貧富の差が生まれました。

 農耕は楽な作業ではありませんでしたが、狩猟の場合は獲物を探すか待つかしなければならなかったのに対して、農耕の場合は頑張り次第で収穫を増やすことができました。ところがそうなると、今度は人口も増えました。人口が増えれば働き手も増え、その分の食べ物も必要となります。人は長い間、食料と人口の増減の間を行ったりきたりしながら、徐々に社会を拡大させてきました。

 20世紀に入り、人類はようやく食糧難から解放され始めます。ここまでご覧になった通り、人類は狩猟採集で暮らしてきた年月の方が圧倒的に長く、農耕による定住生活はわずかな期間にすぎません。私たちの本能には、依然として獲物を求めて放浪するDNAが宿っています。

 現在のビジネスには、狩猟と多くの共通点があります。ビジネスも狩猟と同じく、ターゲット(目標)獲得に向けて策を練ります。狩猟は、獲物がいなくなれば別の場所へと移動します。ビジネスや投資も、稼げなければ別のエリアに行って市場を求めることが必要となります。もちろんビジネスの場合は「自ら市場をつくる」とか、「成熟市場の視点を変えて、別の方向に発展させる」ということも可能ですが、それにはイノベーションが必要です。

 私はビジネスにも「賞味期限がある」と考えています。社会が進化すれば、人々の求めるものも変化するからです。賞味期限がある以上、切れる前に移動しなければなりません。同じ場所にいて「エサがないな」と言っているワケにはいかないのです。



【Vol.48『マネースクール1周年』目次】

〔1〕イントロ: 閉塞感のある社会で生きていくには「4つの生き方」がある

〔2〕本文: マネースクール1周年記念!〜医師すらお金に困る時代のマネー対策〜

1、マネースクールって何ができるの?

 ◎「多くの貴重な資金が詐欺師に流れている」投資の実態

 ◎4つのクワドラントをすべて網羅できるスクール

2、チャンスをつかむ人とつかめない人との違いは何か?

◎お金を守るにはどうすればいいのか?

◎チャンスをつかむ前提条件

3、なぜ、人は簡単にダマされてしまうのか?

 ◎Aさんの事例:FX投資ファンド

 ◎Bさんの事例:実体のない貯蓄積立契約

 ◎Cさんの事例:不動産書類偽造未遂

4、なぜ、人はお金に振り回されてしまうのか?

 ◎医師すら豊かになれない時代

 ◎人には、お金を扱える「器」がある

5、「現実的なゴール」に向けた1歩を踏み出す

 ◎自分の「お金の性分」を見極める

 ◎ゴールを決め、そこへ近づく

 ◎資産運用にも「セカンドオピニオン」を持つ時代

6、お金においても「プロになる」方法

 ◎「良いか悪いか」を選ぶのは自分

 ◎お金とは「これまでの価値」を積み重ねたもの

7、思い通りの人生を生きるために必要なこと



★本日のワンポイントアドバイス☆★

 取捨選択をする3つの方法

〔3〕次回予告(予定):「今から不動産って間に合うの?」〜人口減少時代の不動産投資とは〜

〔4〕今週のQ&Aコーナー:「部下に辞められてショック!」次の人を採用するのが怖い時は?

〔5〕ニュースのビジネス的着眼点:欲しいのは、目先の利益か最終的なご褒美か?!

〔6〕編集後記:保険商品は「現在の世相を映す鏡」



◆〔1〕イントロ:

 閉塞感のある社会で生きていくには「4つの生き方」がある

 さて。現在の日本はバブル時代を経て、成長期から成熟期へ、そして今は経済の縮小期へと向かいつつあります。ところが世間のスタンダードは、以前と変わっていません。相変わらず、多くの日本人はこれまでと同じ消費パターンを繰り返しています。

 その「消費パターン」とは、一生懸命働いて、家や車を買い、子供に多額の教育費をかけ、保険に入り、わずかな休暇を楽しむために海外旅行へ出かけ、クレジットカードで買い物をする、というような生活のことです。人は、一度新しい消費に慣れてしまうと、なかなかその傾向を変えることができません。

 それは国レベルでも同じことです。たとえば日本の2017年度の一般会計予算は97兆4547億円と、5年連続で史上最大となっています。

2017年度予算案成立 過去最大

 本当であれば、お金が減った分だけ、減ったなりの対応を身に着ける必要があります。一例を挙げると、人々が狩猟時代に行なっていたのが「エサがなくなったら、エサがある地域に移る」ということでした。ビジネスや投資で言うなら、「稼ぐ方法を複数持つ」とか「別のエリアに市場を求める」といったことになるでしょう。

 経済が縮小している社会で生きる方法は、主に以下の4つです。

(1)お金に振り回される生活を送る

(2)収入に合わせて生活を変える

(3)景気の良い国に引っ越す

(4)「自分の収入が上がる」状態をつくる

「現実を見ることもないし、理想もよくわからない」。ここに、私たちがお金に振り回される原因があるのではないでしょうか。

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