「名言から投資の極意を学ぼう!」~ジム・ロジャーズ氏《日本の未来編》~俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編 Vol. 103

こんばんは。俣野成敏(またのなるとし)です。

 前回はジム・ロジャーズ氏を特集しました。ロジャーズ氏のような超大富豪って、家計管理を一体どうしているのか、ちょっと気になりますよね?そこで氏が家計管理について述べている言葉をチェックしてみました。

名言5:「奥さんが自分よりお金の知識があり、家計についてうまくやれると思うなら、給料を全部渡して管理してもらうのもいいのではないでしょうか。ただ、うちの場合は私のほうが詳しいので、私がすべて管理しています。家計管理はお金に一番詳しい人がするのがお金持ちへの近道だと思います」※名言1〜4に関しては、Vol.102をご覧ください。

 これは、当有料メルマガのVol.101で特集した「家計管理編」を総括したようなコメントだと言えるのではないでしょうか。101の特集では「家計管理には3つの方法がある」ことをお伝えし、それぞれのメリット・デメリットをお話しました。

男を不幸にする家計の管理。「妻が家計を握る」はなぜ失敗するのか?

 このうち、上記のコメントからロジャーズ氏が上記特集でお伝えした方法(1)を採用していることがわかります。氏は名言の中で「お金に詳しい人が決裁者にならないと、なかなかうまくいかない」という、家計管理の秘訣を話しています。でも、考えてみれば「お金に詳しい人が管理すべき」というのは、至極当たり前の話ではあるのですが。

★俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編

【Vol.103『ジム・ロジャーズ氏(下)』目次】

〔1〕イントロ:日銀の異次元緩和政策に異変 いよいよ限界?

〔2〕本文:「名言から投資の極意を学ぼう!」〜ジム・ロジャーズ氏《日本の未来編》〜

1、大富豪から“日本の過去と現在に対する提言”

 ◎日本の高度成長期は「アジアの奇跡」ではなかった?!

 ◎日本はいずれ、移民問題に真剣に向き合わざるを得なくなる

2、大富豪から“日本の未来に対する提言”

 ◎日本社会にできた歪みは、移民だけでは解決できない

 ◎ロジャーズ氏から若者に宛てたメッセージとは

3、大富豪から“あなたへの提言”

〔3〕次回予告(予定):「今、情報弱者が狙われる!」〜日本の金融機関は信用できるところがない?!〜

〔4〕今後の特集スケジュール:2018年8月〜9月予定

◆〔1〕イントロ:

 日銀の異次元緩和政策に異変 いよいよ限界?

 先日、日銀がマネタリーベースの供給量を抑制しつつある、とのニュースが入ってきました。マネタリーベースとは「流通現金+日銀当座預金の合計額」のことで、これまでは2%の物価高を達成させようと、年間約80兆円のペースで資金を供給してきました。それが今では、ピーク時の約4割にまで供給量がペースダウンしている、ということです。

日銀の資金供給ペース増加にブレーキ

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33023840V10C18A7NN1000/

 国は世の中をお金で溢れさせ、さらにマイナス金利も導入して金融機関の逃げ道を塞ぎ、是が非でもお金が市場に出回るように仕向けたものの、結局、人為的に市場を操作することはできなかった、ということではないでしょうか。このニュースを目にして、ロジャーズ氏の以下の言葉を思い出しました。

名言6:「いつの時代も根本的な部分で世界には何も新しいことなど起こっていません。過去に成功しなかった政策というものは、時をおいてもうまくいったためしがないのです」

 これはビジネスにおいても言えることなのですが、確かに“時代性”というのは、一つのキーワードであるのは間違いありません。とはいえ結局のところ、それだけでは大勢を覆すには至らない、ということです。実際、ものごとの良し悪しとは、時代性よりも「なぜ、上手くいかないのか?」という要因のほうが何倍も大事です。根本的な原因を特定しない限り、たとえ時代が変わったところで上手くいかないことは明白です。

 今の日本は経済のピークを過ぎ、少子高齢化に伴うマイナス面が徐々に出始めています。このような現実を無視し、お金だけ増やしたところで、それで経済が好転する、などという単純な話ではありません。最初からゼロのものにゼロを掛けたところで、所詮はゼロのまま、ということなのです。

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